オペラ『カルメン』
オペラTV観劇のお次は、ビゼーの『カルメン』です。
一演目が長いので、数回に分けて観ていますが、週一ペースでだんだん慣れてきました。

写真(

『カルメン』は、知っている曲が多くて楽しいです。
良く知っている曲が、こんな歌詞でこんな場面で使われるんだなと、これまた新鮮です。
ライブビューイングの演目紹介では、「追う女と追われる女の永遠の愛の悲劇!」と書かれています。
オペラのキャッチフレーズはなかなか言い得て妙で、歌舞伎もこういうところは見習って欲しいです。
カルメン役のアニータ・ラチヴェリシャヴィリ(写真中央)がなんといってもはまり役で、手練手管で真面目なドン・ホセをどんどん魅了していきます。真面目な者を陥れると、最後は悲劇というのがお決まりで、物語としてはとても分かりやすいです。
ここまで3作品を観てきて、オペラのテーマは全て愛なんじゃないかなと思い始めてきました。
愛の形や表現もいろいろありますが、声を主体とする演劇としてはやっぱり愛をテーマにするのが相応しいのかもしれません。
それと、オペラにはなぜこんなに大勢の人達が出演しているのかという疑問も、分かってきました。
オペラのメインは、やはりアリアの独唱で次に複数の人で唄うアンサンブルですが、重要な場面ではコーラスが結構活躍します。このコーラスをやるのに大勢の人が必要なんだなと分かりました。生オーケストラがもちろん付いていますが、楽器はあくまでも伴奏です。オペラのメインはやはり人の声ですから、楽器はあくまでも声を補う補助的なものという位置づけのような気がします。
だんだんとオペラが楽しくなってきました。
次は、ロッシーニを観る予定です。
ビゼー『カルメン』 2014.11.1メトロポリタン・オペラハウス
演出 リチャード・エア
指揮 パブロ・エラス=カサド
アニータ・ラチヴェリシュヴィリ(カルメン)
アレクサンドロス・アントネンコ(ドン・ホセ)
イルダール・アブドラザコフ(エスカミーリョ)
アニータ・ハーティング(ミカエラ)
3時間22分、フランス語