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お正月の歌舞伎番組をご紹介します



 まもなく新年ですね。
 歌舞伎ファンにとっては、毎年1月は1年で最も忙しい観劇月になります。
 歌舞伎座、新橋演舞場、国立劇場、浅草公会堂、大阪松竹座と五座で歌舞伎興行があるからです。
 五座といっても、歌舞伎座や浅草、大阪は昼夜別の公演ですから、8公演あることになります。
 毎年どれを観に行こうかと11月から悩み続ける嬉しい悩みです。
 私達は、歌舞伎座昼夜、浅草第二部、大阪昼夜を選びました。
 国立と演舞場も気になっていますが、時間があれば覗きにいくかもしれません。

 今年から歌舞伎を観てみようかなと思う方は、1月に良い番組があるのでご紹介します。

1月2日(土)19時〜21時半 NHK Eテレ 「こいつぁ春から」
  毎年お正月の定番で、歌舞伎座と大阪松竹座から初日の模様を生中継します。
  浅草と演舞場の初日も様子も中継でみせてくれます。

◯1月3日(日)23時〜0時半 日テレ 「市川海老蔵に、ござりまする」
  こちらも定番になりつつある、海老蔵一家の密着舞台裏番組です。
  勸玄初お目見得に向けてた裏側が見られるようなのでカンカンファンには必見です。


 今年こそは歌舞伎を・・と思っている方は、「こいつぁ春から」で1月歌舞伎座の演目「廓文章 吉田屋」をやりますので、是非ごらんください。襲名したばかりの鴈治郎と玉三郎の掛け合いがどうなのか、私達も興味津々です。
 歌舞伎は難しく手ほどきが欲しいという声もいただいたので、「あらすじ」と「みどころ」を少し書いてみます。

『廓文章 吉田屋』
   配役 藤屋伊左衛門(鴈治郎)
      扇谷夕霧(玉三郎)
      吉田屋喜左衛門(歌六)
      おきさ(吉弥)

(あらすじ)
 年の瀬の大阪新町。廓「吉田屋」の門口に恋しい太夫夕霧に逢おうと、落ちぶれてみすぼらしい姿になった藤屋の若旦那伊左衛門が編み笠に紙衣(かみこ)姿で現れます。放蕩三昧で勘当された伊左衛門ですが、吉田屋は温かく迎え入れます。吉田屋の喜左衛門とおきさ夫婦は落ちぶれたとはいえ元若旦那の伊左衛門を歓待しているうちに、やがて夕霧が現れます。恋しいもの同士逢ったものの、そこは男女の仲。嫉妬したりいらいらしたりと痴話喧嘩が始まり、やがて仲直りしたところに伊左衛門の勘当が許されたと知らせが届き、身請けの金も運び込まれハッピーエンドで終わります。

(みどころ)
 あれっ?っと思う程、ストーリーは単純です。テレビドラマや映画に慣れた現代人は、ストーリーで感動することに慣らされているので、感動したり起承転結がはっきりしない話では???となってしまうのかもしれません。

 一番の見所は、「やつし」の芸と言われている上方歌舞伎独特の演技です。「やつし」とは、身をやつしの事で、元は立派な身分だった人が落ちぶれた様子を演技する事です。身をやしつたとはいえ、元の身分は立派ですから、自然と滲み出る品の良さと落ちぶれた感の落差が軽妙で面白い味のあるところです。

 伊左衛門の最初の花道の出が重要です。
 古びた編み笠を被り、着物は紙で出来たそまつな紙衣。落ちぶれたとはいえ藤屋の惣領、呼び声も身のこなしもおおようで品があります。ちょっとなよっとした金持ちの若旦那という風情で、歩き方、体のこなし、台詞が柔らかで味があるのが上方和事の特徴です。
 この雰囲気を終始巧く出せるかが役者の力量であり、観る側の第一の見所になります。

 次に、玉三郎演じる夕霧の美しさの魅せ方、絶世の太夫らしさにほれぼれと魅了されながら、男女の織りなすやりとりの滑稽さを楽しみます。仁左衛門、玉三郎という名コンビが演じてきたこの演目を鴈治郎、玉三郎という新コンビでどう魅せていくのか注目したいところです。

 歌舞伎の伴奏は三味線がメインです。この演目では、竹本連中と常磐津連中という2つの流派の掛け合いが観れるのも楽しいです。竹本は太棹の三味線で、野太い声で語ります。常磐津は、細棹の三味線で高い音色が特徴です。余裕があれば、歌舞伎役者が演じている最中に語られる語りにも耳を傾けてみてください。
 歌舞伎は、字のごとく、音楽と踊りが一体となった演劇です。日本独特の演劇を楽しんでみてください。

(余談)
 歌舞伎の見方は人それぞれで、色々な楽しみがあると思います。動く錦絵と言われる美しい舞台はどの瞬間を切り取っても美しく魅せるように出来ていますし、生で観ないと感じられません。1月歌舞伎座夜の部の「吉田屋」は歌舞伎が初めての方にはうってつけの演目です。平日はチケットがあるようなので、テレビで予習をしてから歌舞伎座に足を運んでみるのもいいと思います。
 「吉田屋」の配役は、素晴らしい役者が揃っているのも見所の一つです。

 チケットは、こちらで買えます。(PC版)www.ticket-web-shochiku.com/pc/
                (スマホ版)www1.ticket-web-shochiku.com/sp/
  ※ 一般の方でもチケットは買えますが、登録が必要になります。
     松竹の回し者ではありません(笑)












テーマ : 歌舞伎
ジャンル : 学問・文化・芸術

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Author:南十字星
 自然観察と歌舞伎が大好きな夫婦でつくっているブログです。生田緑地と伊豆海洋公園をフィールドにネイチャーフォトを楽しんでます。

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