fc2ブログ

顔見世大歌舞伎、昼の部は海老蔵が面白い!




 顔見世大歌舞伎・夜の部は、海老蔵の長男カンカン(堀越勸玄)の初お目見得で連日大盛況です。今日は昼の部の観劇ですが、前日とは打って変わっていきなり冬の寒さでした。今まで暖かすぎたのかもしれませんが、温度の急激な変化にちょっとついていけない感じです。


若き日の信長板絵


 「昼の部」は三演目ありますが、全て時代物でちょっと重いです。最近「舞踊」の演目が少ないのが、気になります。

 「昼の部」で期待していたのが、『若き日の信長』です。予想した通り、この演目が一番良かったです。これは、大佛次郎による新歌舞伎の傑作で、十一世市川團十郎が海老蔵を名乗っていた時に歌舞伎座で初演されました。今回、十一世市川團十郎を偲ぶ顔見世公演で、当代の海老蔵が挑んでいます。十一世團十郎に生き写しの海老蔵、十一世の昔の写真を見ているとまるで海老蔵を見ているようです。
 海老蔵の短気で、感情の起伏の激しさが信長にピッタリで、年齢も近いとあって全く違和感がなく、気がついたら舞台にのめり込んでいました。物語の構成、演出もとても良くできていて、うつけ者と呼ばれた信長の人柄をとってもよく表しています。信長そのものを見ているような錯覚に陥ります。
 最後のクライマックスが、これまた素晴らしい! 稲光と雷鳴が鳴り響く中、『敦盛』の舞いを海老蔵が「人生五十年〜」と謡いながら舞う姿は、目にも艶やかです。歌舞伎役者による『敦盛』ですから、ここのクライマックスは最高です。役者も観る側も気分もどんどん高まっていく中、肝心の鼓が弥生役の片岡孝太郎本人による鼓です。なんで!?あてぶりじゃないの??孝太郎が打つ鼓の音がまったく出なくて、せっかくの盛り上がりに水をさしてしまいました。音が出せないなら「あてぶり」でここはプロの鼓でビシッと音を効かせてほしかったです。歌舞伎役者は三味線や琴は結構いけますが、鼓はいけません。鼓は難しくてプロでないとなかなか音が響いてこないので役者本人がやることはほとんどないのに、芝居が良かっただけに本当に残念です。

 この演目は、海老蔵の当り役になると思います。海老蔵が、地で演じているような自然さがあり、本来の信長もこうであったろうと、感じることのできる舞台でした。

 今日は楽日です。海老蔵の奥様の麻央さんが入口で挨拶に忙しそうでした。



吉例顔見世大歌舞伎 歌舞伎座 昼の部
  一 源平布引滝 実盛物語
  二 若き日の信長
  三 御所五郎蔵








テーマ : 歌舞伎
ジャンル : 学問・文化・芸術

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

南十字星

Author:南十字星
 自然観察と歌舞伎が大好きな夫婦でつくっているブログです。生田緑地と伊豆海洋公園をフィールドにネイチャーフォトを楽しんでます。

カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

02月 | 2024年03月 | 04月
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -


FC2カウンター
フリーエリア
ポチッと押してもらえると励みになります。  ↓
最新記事
最新コメント
カテゴリ
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
学問・文化・芸術
1303位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
演劇
72位
アクセスランキングを見る>>
リンク
検索フォーム