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團菊祭大歌舞伎『め組の喧嘩』






 今月の歌舞伎座は、「團菊祭」が開催されています。團十郎と菊五郎が中心となって催される舞台ですが、團十郎が亡くなったため海老蔵と菊五郎ということになりますが、力関係でどうしても菊五郎が中心という感は否めません。

團菊祭の歌舞伎座 

 「夜の部」の最初の演目『慶安太平記:丸橋忠弥』では、尾上松緑が主役を張り素晴らしい立ち回りを披露しています。昨年の六月、長男・左近の襲名で『蘭平物狂』での激しく、凄い!立ち回りを披露して以来の、それに匹敵する、あるいは超えるような見事な立ち回りです。戸板返しに戸板倒し、紐を投げ合ったり、風車のように回したりとめまぐるしい動き、息もつかせない激しさで、まるでジェットコースターに乗っているような気持ちです。

 見所の演目はやっぱり『神明恵和合取組(かみのめぐみわごうのとりくみ):め組の喧嘩』です。
 
 この演目を最後に観たのは、ちょうど三年前の五月「平成中村座」の故・中村勘三郎の舞台です。私たちにとって勘三郎最後の舞台でした。「め組の喧嘩」辰五郎親分は、勘三郎の得意とする役の一つでした。
 菊五郎の「め組の喧嘩」は、三年前の一月に今回とほとんど同じ配役で上演しています。菊五郎も辰五郎役を得意とするところで、どちらが巧いか? 好みもありますが、菊五郎の方が辰五郎親分に合っていると思います。歯切れの良い江戸言葉が、実に爽快でスカッとします。人情味あふれるこの役は、菊五郎のはまり役です。
 もし、勘三郎が菊五郎と同じ年齢まで生きて演じていたら、菊五郎とはまた違う、味のある辰五郎になっていたことでしょう。いつもこの二人を比較しながら観ていた演目なだけに、感慨深いものがありました。

 菊五郎は凄いです。三年前と全く変わらない力強い舞台です。この年齢(72歳)になると一年一年体力、気力を維持するのは大変なことです。声の張りといい、動きの衰えもあまり感じる?こと無く、役者の心意気を感じます。手慣れた「菊五郎劇団」とあって、各々の役者が息の合った演技で、観ている方も心地よい舞台でした。

 海老蔵は、團十郎になるまでもう暫く時間が必要でしょう。いずれ、海老蔵、菊之助の時代が来た時に『團菊祭』がどうなっているか? 楽しみです。





五月大歌舞伎(團菊祭) 歌舞伎座 夜の部
  一 慶安太平記 丸橋忠弥
  二 蛇柳

  三 神明恵和合取組 め組の喧嘩


 


テーマ : 歌舞伎
ジャンル : 学問・文化・芸術

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Author:南十字星
 自然観察と歌舞伎が大好きな夫婦でつくっているブログです。生田緑地と伊豆海洋公園をフィールドにネイチャーフォトを楽しんでます。

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