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「ラ・フィーユ・マル・ガルデ」〜英国ロイヤルバレエ・シネマ




 シネマ・バレエのシーズンもいよいよ終了です。
 ボリショイは先月終了し、
 今回は、英国ロイヤルバレエ・シネマのラスト、『ラ・フィーユ・マル・ガルデ』を観てきました。
 「監視の行き届かなかった娘」という意味らしいです。
 日本では「リーズの結婚」という題で親しまれているコミカルなバレエです。

『ラ・フィーユ・マル・ガルデ』
    ロイヤル・バレエ 
    アシュトン版
      シモーヌ   フィリップ・モーズリー
      リーズ    ナタリア・オシポワ
      コーラス   スティーヴン・マックレー
      トーマス   クリストファー・サウンダース
      アラン    ポール・ケイ
      雄鶏     ミハイル・ストイコ


ラ・フィーユ・マル・ガルデ 


 これも初めて観る演目ですが、バレエにも喜劇というものがあることを知り、その奥深さにますます惹かれました。
 最初に出てくる鶏たちにまずビックリです。被り物をしたダンサーたちが、ひょうきんで滑稽な鶏の動きの踊りをします。思わず「クスッ」と笑ってしまいます。

 未亡人シモーヌは、男性ダンサー(フィリップ・モーズリー)が演じています。まるで歌舞伎役者の女方?のような・・・この面白さが、また絶品です。ちょっと意地悪ばあさんのような、それでいて情もあり、ユーモアもあり人間性に富んだ演技力が光っています。

 リーズ役のナタリア・オシポワの跳躍、回転技術は圧巻です。正確なステップ、高いジャンプ力、回転の速さ、どれをとっても素晴らしいです。
 オシポワを観るのも初めてですが、どこかに「研ナオコのような顔立ち・・・」と書かれていて、確かに鼻がちょっと上を向いていて、横顔は研ナオコにそっくりです。観ている間、どうしても鼻が気になってしまって仕方がなかったのには、ちょっと困りました(笑)。

 この演目の凄さは、何と言っても『リボン』の扱いの見事さです。リーズと恋人コーラスが二人で踊るリボンの使い方に魅了されてしまいます。二人の距離感がくっついたり、離れたりをリボンで表現したり、二人で織り成すあやとりのようなリボンがとってもキュートです。リーズの友達が、二人をはやし立てるようにリボンでX(エックス)のキスマークを3つ作ったり、いろいろな表現があります。
 また大勢のダンサーがリボンを一本ずつ手に取り、メリーゴーランドのように回しながら踊り、リボンが組紐のように編みこまれていく様子には会場からも「わぁ〜っ!」と歓声が上がります。
 そして極め付けは、8本のリボンを持ってリーズが中心に立ち、もう片方の端を女性達がメリーゴーランドのように回るシーンです。中心ではリーズが片足立ち(アティテュードというのでしょうか?)で回ります。支えは回る8本のリボンだけですから、ちょっと息が止まるような緊張感に包まれます。オシポワも素晴らしいバランスですが、周囲を回る8人の誰か一人でもバランスを崩したら全体が壊れるというような素晴らしい演出です。

 ちょっと頭の弱いアラン(ポール・ケイ)の踊り?、ステップがとっても独特です。難しい動きだと思うのですが、踊りでその人間性をここまで表現することが出来るものだと、ただただ感心するばかりです。「宙乗り」シーンもあって、「歌舞伎とおんなじ!」とちょっと興奮しちゃいました。

 喜劇で、最後はもちろんハッピーエンドのストーリー、配役が見事にマッチしていて演劇性の高いバレエに英国の香りを感じました。

 バレエの面白さの幅の広さ、奥深さを堪能できる演目でした。

 
 

テーマ : バレエ
ジャンル : 学問・文化・芸術

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南十字星

Author:南十字星
 自然観察と歌舞伎が大好きな夫婦でつくっているブログです。生田緑地と伊豆海洋公園をフィールドにネイチャーフォトを楽しんでます。

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