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「ラ・バヤデール」〜新国立劇場バレエ〜






 日本のバレエ団を観るのは本当に久しぶりです。20年前かそれ以上か?思い出せないぐらい久しぶりです。
 今後のバレエ観劇の目安として、日本の現在のバレエ団の実力の目安として、まずは新国立劇場バレエ公演『ラ・バヤデール』を選択してみました。


新国立劇場

 最上階、4階D席から見た舞台。座席は4階の右端です。遠〜いです!歌舞伎の一幕見席ぐらいでしょうか。
4階席 


新国立バレエ団ラ・バヤデール 


『ラ・バヤデール』全3幕7場
   マリウス・プティパ振付 
   牧阿佐美演出・改訂振付
   アレクセイ・バクラン指揮
   東京交響楽団   
       ニキヤ      長田佳世
       ソロル      菅野英男
       ガムザッティ   本島美和
       大僧正      輪島拓也
       黄金の神像    福田圭吾
       つぼの踊り    細田千晶


 初めて観た『ラ・バヤデール』が、何と言ってもザハーロワだったので、それと比較するのはあまりにも酷と言うものです。ですから、まずはそのことを別に置いて出来るだけ客観的に観る努力をしました。

 第一印象は、日本人も背が高くなり、手足も長くスタイルがとても良くなったと感じました。技術面も非常に高く、予想以上に素晴らしい出来でした。特に「影の王国」のコールドバレエは、4階から俯瞰して観ても列の乱れが全くなく、腕の高さや角度も揃い素晴らしかったです。
 個々のダンサーのレベルも高く、この日一番の拍手を受けたのは、黄金の神像を踊った福田圭吾さんです。ユニークで難しい踊りを軽やかにこなし、「なかなかやるなぁ〜!」と感心しました。少しコミカルに見えるのは福田さんの個性なのか?ちょっと面白かったです。

 ここからは、少し「ボリショイバレエ」と比べてみます。
 一人一人の技術の高さは、やはりボリショイが勝ります。しかし日本人のレベルもかなり高く差は少ないと思いました。何が違うかと言えば、表現力としなやかさです。日本のダンサーは、間違えないように、失敗しないように慎重になり過ぎて、踊りが固くしなやかさや軽やかさに欠けています。また、ダンス技術に集中するあまりか気持ちがこもっていない人が多いです。気持ちが入っていないので、表現一つ一つが淡白な踊りだけに感じられてしまいます。
 そして、これは最も重要で難しいことかもしれませんが、スター性というか、華やかさが足りないのです。歌舞伎でも出てきただけで光り輝くオーラを持つ役者がいるように、昨日はそういうダンサーが見当たりませんでした。
 もちろん、ザハーロワは別格ですが、彼女のオーラはずば抜けた凄さがあります。そうしたオーラを少しでも持った日本人ダンサーに出会いたいと思います。
 バレエ団としては、ダンサーの層の薄さが目立ちました。若いダンサーが多くなるのは分かりますが、役によっては年齢幅も必要です。大僧正があんなに若いダンサーだと、物語としての深みに欠けてしまい、見ていても違和感が出てしまいます。コンテンポラリーと違い、ストーリーのあるバレエはただの踊りではないので重要なことだと思います。日本のバレエ団はまだ日が浅いのでこれからの課題かもしれません。

 今回の公演を観て、もう一度ザハーロワの『ラ・バヤデール』を観たくなりました。

 公演終了後、芸術監督・大原永子さんによる2015/2016シーズンプログラムの説明会が開催されました。若手ダンサーの発掘、育成の難しさ、集客の苦労など本音の話しが聴けて良かったです。
 日本のバレエ界は、まだまだこれからなのだと感じました。

 あたたかく見守っていきたいと思います。








テーマ : バレエ
ジャンル : 学問・文化・芸術

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Author:南十字星
 自然観察と歌舞伎が大好きな夫婦でつくっているブログです。生田緑地と伊豆海洋公園をフィールドにネイチャーフォトを楽しんでます。

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