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染五郎、新作歌舞伎に挑む!




 歌舞伎座の初春大歌舞伎(夜の部)は、午後4時30分開演で終了は9時近くなります。
 大震災以来、夜の部は観客数が減っているというのも寒さが厳しいとわかるような気がします。


初春歌舞伎座
 夏のライトアップよりも暖かみのある色ですが、空気がキーンと冷えている中、メリハリが効いてくっきりとした歌舞伎座が浮かび上がっています。



「仮名手本忠臣蔵 九段目 山科閑居の場」
忠臣蔵九段目 
 山科閑居の場は「仮名手本忠臣蔵」の中でも、特に義太夫狂言の傑作の一つとして挙げられる名作です。
 ただし初めて観る方は、「仮名手本忠臣蔵」に戸惑うかもしれません。義太夫狂言の「仮名手本忠臣蔵」は、映画やテレビで一般的に知られている「忠臣蔵」とはちょっと違います。殿中で刃傷があり、主君切腹〜城明け渡し〜討入り〜本懐と大筋は同じですが、全体を通しての主役は「おかると勘平」であったり、この場のように「加古川本蔵」(内匠頭を松の廊下で後ろから抱きとめた人)であったりします。これは作者の意図が表は仇討物であるものの、その実は『色と金』を表現していることによるものです。
 九段目の前半は「加古川本蔵の妻」藤十郎の渾身の演技でスタートしました。後半の主役「加古川本蔵」は幸四郎です。本蔵の顔は、眉と両眼との間が険しく迫っているようでなくてはなりません。幸四郎は頬の痩けた凄みある顔の作りと心理的な演技が、際立っていました。その脇をかためる役者が、吉右衛門、魁春、梅玉と大顔合わせで重厚な布陣です。
 大星力弥(大石主税)が梅玉だったのにはちょっとビックリしましたけど。



 新作「東慶寺花だより」
東慶寺花たより 
 井上ひさしの同名小説を原作とする新作歌舞伎です。
 縁切寺として知られる鎌倉の東慶寺に駆け込んで来る女性たち。その女性たちを預かる御用宿「柏屋」に間借りしている医者見習い兼物書きの信次郎(染五郎)が、いろいろな人に巡り合い、人情の温かさや人々の心の機微にふれ成長してゆくほっこりした舞台です。
 染五郎は、昨年の「陰陽師」に続き新作歌舞伎の主役に抜擢され頑張ってます。もの凄い台詞の量と長さ、覚えるだけでも大変です。染五郎に良く合った役柄で、温かくほのぼのとした良い作品でした。
 歌舞伎というよりも「新劇」に近くて、台詞も聞きやすく分かりやすいので、見やすい演目です。染五郎ファンには、たまらない舞台だと思います。




寿初春大歌舞伎 夜の部(歌舞伎座)
 一、仮名手本忠臣蔵 
     九段目 山科閑居
 二、乗合船惠方萬歳
 三、東慶寺花だより






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No title

この時季は昼は温かくても夜はホント骨身にしみる寒さですよね。
でも、ライトUPが綺麗な様に空も綺麗ですよね。
田舎のこちらは星が綺麗です。

tamayaccoさん

冬の星空は、本当に綺麗ですよね。
毎年この時期になると天体望遠鏡が欲しくなります。
でも、観る時は外なことを考えるとなかなか手が出せません。
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南十字星

Author:南十字星
 自然観察と歌舞伎が大好きな夫婦でつくっているブログです。生田緑地と伊豆海洋公園をフィールドにネイチャーフォトを楽しんでます。

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