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義経千本桜(後半)




 今回は「義経千本桜」の後半です。


「花道際とちり席」
歌舞伎座とちり席 
  今月は昼夜共に一等席と決めてました。前回よりも更に前進し、前から八列目花道際『とちり席』。人それぞれに好みの席があると思いますが、私たちの一番はここ! 役者を下から見上げ、化粧の香りも届く大好きな席です。花道七三もスッポンも間近で見え、歌舞伎で一番美しいと思う引込みの演技を存分に堪能出来ます。毎回ここで観れたら幸せなんだけどなぁ。。。
 


木の実、小金吾討死板絵 

すし屋板絵 
 「木の実」「小金吾討死」「すし屋」は、「いがみの権太」が主人公の一連の物語です。平維盛を救うため、小悪党の権太が図った一世一代の大芝居が裏目に出て親に刺されて死ぬという悲劇です。「江戸式」と「上方式」の型があり、仁左衛門が上方風の情をたっぷりと出し、こってりと演じています。
 仁左衛門は、来月手術する右肩が使えず左手一本で演技を続けていました。観ている側がちょっと痛々しく思うほどで、役者の大変さや辛さを感じる舞台でした。


川連法眼館板絵 
 通し狂言最期の一幕は「川連法眼館」。歌舞伎ファンの間では、『四ノ切(しのきり)』と呼ばれています。人間の輪廻の浅ましさを描いた壮大な物語の「義経千本桜」の中で、それに対比するように描かれる親狐を慕う子狐の情愛の深さを綴った一遍です。この狐(義経の家来、佐藤忠信に化けています)の物語を絡ませることによって、人間の業の深さが浮き立ってきます。
 「四ノ切」は、ケレンと呼ばれる仕掛けや早変りが多く、観ていて楽しい演目です。『音羽屋型』と『猿之助型』があり、今回は『音羽屋型』を堪能しました。宙乗りのある『猿之助型』の方が有名かもしれません。
 『音羽屋型』のこの狐=忠信役を尾上菊五郎が演じました。4年前に菊五郎の『四ノ切』を観た時と比べると、激しい動きと体力を要するこの役は、70歳になる現在はかなり大変だと思います。年齢を重ねることによってできなくなる動きも当然出てくる中で、頑張り続ける役者魂は観ているものに元気と感動を与えてくれます。


「本日の観劇弁当」
本日のお弁当 
 歌舞伎の楽しみの一つは、『かべす』と言われる菓子・弁当・寿司。これなくしては、楽しみも半減してしまいます。4〜5時間に及ぶ観劇は体力も必要です。本日の観劇弁当は、寿司いろいろ詰め合わせ。上から三段目は焼き秋刀魚の押し寿司です。これ二人前なんですが、二回の幕間に少しずつ食べ進み、一人一箱ずつ平らげちゃいました。食べ過ぎです。全然体重が減りません ^^;


 「義経千本桜」は、名作です。しかし、話しの筋立ては複雑で、芝居としても重厚なので、この作品を名作として楽しめるには観る側に相当な修練が必要だと思います。初心者の方には「猿之助型の四の切」以外はお奨め出来ません。


 今回は、花道際の席だったお蔭で、私たちが大好きな片岡秀太郎からスペシャルなプレゼントを頂きました。72歳になる片岡秀太郎は上方歌舞伎を大切に育て、艶と柔らかさのある演技がとても魅力的な女方です。秀太郎が出入りの度に、歌舞伎座一の熱い熱い拍手を送り続けていたら、「木の実」花道の引込みで、こちらを見て流し目で感謝の合図を送ってくれました。感激です!増々秀太郎が好きになってしまいました。この一目だけで今日一等席を取った甲斐があったというものです。歌舞伎役者の目力は凄いです。一瞬にして、心臓を射抜かれたようです!






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No title

いいところの席ですね~!迫力がこちらまで伝わってきます。
それにしても誘惑のお弁当。私の相方なら1箱ペロリの平らげそうです(笑)

tamayaccoさん

もうこれ以上の席はないですね!(満面の笑み)
一年に1、2度の贅沢です。
歌舞伎が何十倍も楽しめますよ。

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南十字星

Author:南十字星
 自然観察と歌舞伎が大好きな夫婦でつくっているブログです。生田緑地と伊豆海洋公園をフィールドにネイチャーフォトを楽しんでます。

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