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六月の杮茸落公演(第二部)



 梅雨らしい天気の中、歌舞伎座第二部の公演を観に行って来ました。


「壽曽我対面(ことぶきそがのたいめん」
対面板絵
 通称「対面」といい、歌舞伎様式美に溢れる吉例の祝典劇です。
 曽我五郎を海老蔵、曽我十郎が菊之助と、将来の「團菊祭」を飾る二人が演じる『壽曽我対面』は、悪くもないけど良くもない、何とも言いようのない出来映えでした。他に仁左衛門、芝雀、孝太郎などが出ていましたが、インパクトに欠けるというか? 全体の調和が取れていないというか? なんだかちょっと物足りない舞台でした。



「土蜘(つちぐも)」
土蜘蛛板絵 
 土蜘退治を題材にした舞踊劇です。
 昨年の2月、勘九郎襲名披露公演で上演した演目で、その時の勘九郎の土蜘があまりにも素晴らしく、ぜひもう一度観てみたいと思っていたものです。今回は、菊五郎が同役を演じるのでものすご〜く、楽しみにしていたのですが・・・。凄みはあったものの、不気味さ、妖しさ、切れ味、どれをとっても勘九郎を超えるものは無く、正直ガッカリでした。
 それは、菊五郎の年齢的なものなのか? 音羽屋型と違うためなのか? 動きの激しさだけは、若くないと無理であるとは感じましたが、それにしても全く違う演目を観ているような感じです。もともと土蜘は中村屋ではやらない演目で、襲名時には吉右衛門に教わったそうです。そこに勘三郎のアイデアが加わって出来上がった「土蜘」が私達の基準となっていたため、今回の音羽屋型がどうもしっくりこない感じです。もともと土蜘は音羽屋の家の芸なので、もう少し比較して重ねて観ないといけません。
 もう一度、勘九郎の「土蜘」が観たい!どうしても観たい!と、強く感じて帰って来たところです。

 今回の歌舞伎は、4月からの杮茸落公演の中で一番期待はずれな気がします。



「木挽町 湯津上屋」
蕎麦屋 
 今日の歌舞伎の出来映えは良くなかったですが、ランチで入ったここの「蕎麦」は絶品です。
ただし、扉に「お時間の無い方は、ご遠慮お願いします」と書かれています。何故かな?と思って入ってみると・・・、全部で10席しかないこじんまりとした趣きのある店内。居るのは、店主ひとり。一組または一人のお客様の注文を取って作って出すまで、次の人には取りかかりません。ただじっと待っていなければならない。全てを店主ひとりでやっているため、順番が回って来るのを待つしかない。確かに、お時間の無い人、せっかちな人にはお勧めできないお店です。しかし、間違いなく蕎麦はおいしく、つゆもおいしい。細切りニ八蕎麦は香りもよく蕎麦と濃いめのつゆとの相性は抜群です。腕は確かでした。
 お時間と余裕のある方は、ぜひ試してみてください。


 余談ですが、歌舞伎座からの帰り、銀座方面から歌舞伎座に向かってくる「中村壱太郎」を見ました。壱太郎とは、坂田藤十郎の孫、中村翫雀の長男です。誰も気づきませんでした。第三部の「助六」に出ているのですが、電車に乗って?歩いて来るなんてビックリです。まだ歌舞伎役者としても知られていないので、銀座の街に溶け込んで普通に歩いてました。歌舞伎役者は化粧を落としてしまうと分からないのかもしれません。



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No title

梅雨時期には出かけるのが億劫になりますが、室内鑑賞なら気分も違いますね!
歌舞伎役者、メイクを外したら確かにわからないかも。また電車ではと思うと見逃しますよね。
ゆっくりお蕎麦。贅沢です。

tamayaccoさん

雨降り日は出る時に億劫ですが、
毎週のように通っている歌舞伎座につくとホッとします。
新歌舞伎座もだいぶ馴染んできました。

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南十字星

Author:南十字星
 自然観察と歌舞伎が大好きな夫婦でつくっているブログです。生田緑地と伊豆海洋公園をフィールドにネイチャーフォトを楽しんでます。

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