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歌舞伎に興味を持った方にお薦めの本を紹介します





 当ブログをご覧頂いている方が、歌舞伎に興味を持つようになったという話を最近よく耳にします。
 書き手としては大変嬉しい限りです。

 歌舞伎は何より沢山観て、目と耳で感性を磨くことが重要で知識を入れることはその次なのですが、
 この一冊の本だけは紹介せずにはいられません。

 宮尾登美子作「きのね」上下です。( ↓ ↓ ↓ 下段に続きます。)  


きのね〈上〉 (新潮文庫)
宮尾 登美子
新潮社
売り上げランキング: 58,563




きのね〈下〉 (新潮文庫)
宮尾 登美子
新潮社
売り上げランキング: 56,291


 歌舞伎ファンの間では有名な小説で、人物の名前は変えてありますがほとんど事実のお話です。

 貧しい家庭に産まれた主人公の光乃は、口入れ屋(職業紹介所)の斡旋で当代一の歌舞伎役者の家へ奉公にあがった。昭和8年、18歳の時です。やがて、世渡り下手で不器用者、病弱で癇癪持ちの当家の長男雪雄付きになります。献身的に仕える光乃は徐々に雪雄に惹かれてゆき雪雄の子を身籠ってしまいます。病院に行くことも人を呼ぶこともためらわれる「使用人」の思いから、光乃はもうろうとしながら痛みに耐え、トイレで一人で出産します。
 想像を絶する献身の中にひっそりとした幸せを見いだす光乃。健気に烈しく生きた一人の女性と不世出の歌舞伎役者の愛の物語であり、宮尾登美子が「コレを書かなきゃ死ぬ」と言ったという代表作です。

 これは、市川團十郎家のお話です。

 現在の市川海老蔵の祖父母、千代さん(光乃)と十一代目團十郎(雪雄)のお話であり、トイレで出産された大切な御曹司は、一昨年亡くなった十二代目團十郎であり海老蔵のお父さんです。

 十一代目市川團十郎は、美貌と品格のある風姿、華のある芸風と美声から『花の海老様』と呼ばれ、歌舞伎界不世出の役者で今のジャニーズ以上の人気を保ち、空前の海老様ブームを巻き起こしたそうです。
 『花の海老様』は56歳、千代さんは59歳で激動の生涯を閉じました。千代さんは、十一代目襲名披露にあたって絶頂の人気を誇った海老様の妻として披露されたそうです。

 歌舞伎ファンならずとも、是非多くの人に読んでもらいたい一冊としてご紹介しました。
 この小説を読んで、十一代目の芝居をどうしても観たくなり、映像と写真を探し求めました。




 P.S 舞台で観る、現在の海老蔵の容姿は、この『花の海老様』にそっくりなのでビックリします。




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テーマ : 歌舞伎
ジャンル : 学問・文化・芸術

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南十字星

Author:南十字星
 自然観察と歌舞伎が大好きな夫婦でつくっているブログです。生田緑地と伊豆海洋公園をフィールドにネイチャーフォトを楽しんでます。

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