マリインスキー・バレエ「愛の伝説」
いよいよ今年の私たちにとってのクライマックス・バレエシリーズ、つまり「マリインスキー・バレエ」公演が始まります。まず最初に観た演目が『愛の伝説』です。

『愛の伝説』は、今年の3月にボリショイ・バレエのライブビューイング・シネマで観たので2度目になります。
とても特徴のある手の動きとエキゾチックな舞台表現が強く印象に残っています。
西洋の足の動きを重視した重心を上へ上へという踊りと、腰を落として重心を下へ落とし手の動きを重視した東洋の動きはとても対照的です。バレエやリバーダンスと歌舞伎舞踊やバリ舞踊では根本的に違います。この違いを西洋人から見て、デフォルメするとこうなるのかなと思うような独特な舞台が「愛の伝説」です。とても巧く作られた作品だと思います。
マリインスキー・バレエの配役は、
シリン(王女):クリスティーナ・シャプラン
フェルハド(宮廷画家):アンドレイ・エルマコフ
メフメネ・バヌー(女王、シリンの姉):ウリヤーナ・ロパートキナ
ロパートキナは、「クール・ビューティー」という言葉がそのまま当てはまるようなバレエ・ダンサーです。頭の先から、つま先まで神経が行き届いた完璧な踊りです。しなやかな中に一本筋が通ったような芯の強さを感じます。
クリスティーナ・シャプランは、マリインスキー・バレエに移籍してまだ1年余り、きっと大抜擢なんだろうと思いますが、ロパートキナと一緒に踊る時は、緊張からか?固さが目立ち、バランスを崩す場面も何度かありました。『愛の伝説』の振り付けは特に難しく、手と足の動きが独特です。この振り付けを間違わないように踊ることに精一杯で、余裕がないのも感じられました。まだ若いのでこれからに期待しています。
マリインスキーの舞台演出は、とても質素で簡素な雰囲気を受けました。場面展開を板絵の変更だけで行っていますが、板絵の絵が簡略化し過ぎていて、具体的な場面をイメージできない部分が多々あります。衣装も、それほどお金をかけているようには思われません。
バレエは、踊りを魅せるということに特化するのであれば、マリインスキーは文句なしの一流のバレエです。しかし、何か?物足りなさを感じてしまうのです。日常からかけ離れた豪華な夢の舞台や、豊かな感情表現を言葉ではなく身体全体の動きから感じてみたりとか、踊りプラスα(アルファ)を求めていることに気づかされてしまいました。
もしかしたら、華やかな舞台演出で表現力豊かなザハーロワのいるボリショイ・バレエが好みなのかもしれません。マリインスキーは、あと『白鳥の湖』『ロミオとジュリエット』を観に行く予定です。全部観終わった時に、その答えはたぶん出ているのでしょう。
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「イヌホオズキ」

晩秋になり、花もほとんどなくなってきました。
こんな時期でもまだ頑張ってくれている「イヌホオズキ」は貴重な存在です。
可愛らしい花に似合わず、有毒植物ですが、
乾燥させると竜葵という漢方の生薬になるそうです。
ナス科の花はみんなどこか似通っていますね。
秋の「オオイヌノフグリ」

早春に一番乗りで咲く「オオイヌノフグリ」が咲いていました。
秋に芽を出し、春一番に咲くというのが通常パターンですが、
ときどき秋に咲いているものも見かけます。
温暖化の影響でしょうか?
早春に咲く花より色がはっきりとしていてメリハリがあります。
顔見世大歌舞伎、昼の部は海老蔵が面白い!
顔見世大歌舞伎・夜の部は、海老蔵の長男カンカン(堀越勸玄)の初お目見得で連日大盛況です。今日は昼の部の観劇ですが、前日とは打って変わっていきなり冬の寒さでした。今まで暖かすぎたのかもしれませんが、温度の急激な変化にちょっとついていけない感じです。

「昼の部」は三演目ありますが、全て時代物でちょっと重いです。最近「舞踊」の演目が少ないのが、気になります。
「昼の部」で期待していたのが、『若き日の信長』です。予想した通り、この演目が一番良かったです。これは、大佛次郎による新歌舞伎の傑作で、十一世市川團十郎が海老蔵を名乗っていた時に歌舞伎座で初演されました。今回、十一世市川團十郎を偲ぶ顔見世公演で、当代の海老蔵が挑んでいます。十一世團十郎に生き写しの海老蔵、十一世の昔の写真を見ているとまるで海老蔵を見ているようです。
海老蔵の短気で、感情の起伏の激しさが信長にピッタリで、年齢も近いとあって全く違和感がなく、気がついたら舞台にのめり込んでいました。物語の構成、演出もとても良くできていて、うつけ者と呼ばれた信長の人柄をとってもよく表しています。信長そのものを見ているような錯覚に陥ります。
最後のクライマックスが、これまた素晴らしい! 稲光と雷鳴が鳴り響く中、『敦盛』の舞いを海老蔵が「人生五十年〜」と謡いながら舞う姿は、目にも艶やかです。歌舞伎役者による『敦盛』ですから、ここのクライマックスは最高です。役者も観る側も気分もどんどん高まっていく中、肝心の鼓が弥生役の片岡孝太郎本人による鼓です。なんで!?あてぶりじゃないの??孝太郎が打つ鼓の音がまったく出なくて、せっかくの盛り上がりに水をさしてしまいました。音が出せないなら「あてぶり」でここはプロの鼓でビシッと音を効かせてほしかったです。歌舞伎役者は三味線や琴は結構いけますが、鼓はいけません。鼓は難しくてプロでないとなかなか音が響いてこないので役者本人がやることはほとんどないのに、芝居が良かっただけに本当に残念です。
この演目は、海老蔵の当り役になると思います。海老蔵が、地で演じているような自然さがあり、本来の信長もこうであったろうと、感じることのできる舞台でした。
今日は楽日です。海老蔵の奥様の麻央さんが入口で挨拶に忙しそうでした。
吉例顔見世大歌舞伎 歌舞伎座 昼の部
一 源平布引滝 実盛物語
二 若き日の信長
三 御所五郎蔵
「ホシムクドリ」

ニューヨークには、望遠レンズを持っていかなかったので、唯一の野鳥の写真です。
大幅なトリミングに唯一耐えられた一枚。
少し光っているカラスかなと思っていたら『ホシムクドリ』というムクドリでした。
写真は、ニュージャージーで撮ったものですが、N.Y.のセントラルパークにも沢山いました。
日本野鳥の会のフィールドガイドによると、
数少ない冬鳥または旅鳥として主に九州南部や南西諸島に渡来する日本で見るのは貴重な鳥のようです。
旅先でも望遠レンズが欲しいなと思うことが度々ありました。
移動を考えると持ち物は出来るだけ少なく軽くですが、
珍しい動植物を見ると一眼レフが欲しいなといつも悩みどころです。
シュツットガルト・バレエ団『オネーギン』
シュツットガルトの鬼才と称された振付師ジョン・クランコの代表作『オネーギン』を初めて観に、上野公園を訪れました。連休の初日で天気にも恵まれ、上野公園は家族連れの人たちで賑わっています。銀杏の木々も色づきはじめ、季節の移り変わりを感じます。

『オネーギン』は、ロシアの詩人プーシキンの韻文小説「エヴゲーニー・オネーギン」をバレエ化したものです。音楽はバレエ団のコンサート・マスターだったクルト=ハインツ・シュルツェが、チャイコフスキーの曲をもとに全曲を管弦楽曲化しました。
物語は、世を拗ねた知識人オネーギンと、美しく誠実な女性タチヤーナの悲恋を描いています。
『オネーギン』という作品の素晴らしさは、しっかりした筋の物語で、その場面場面の曲と振り付けがピッタリと合っていることです。また「鏡」「手紙」といった小道具を巧みに用い、繊細な心理状態を実にうまく描いています。ドラマティック・バレエの最高峰の作品と言えるでしょう。お芝居好きの私たちには、ドラマティック・バレエはとても性に合っているとしみじみ感じました。
フリーデマン・フォーゲルのオネーギンとアリシア・アマトリアンのタチヤーナのコンビは、「今が旬」で脂ののった最高のペアだと思います。甘ーいマスクですっきりとした体のフォーゲルとしなやかで柔らかい動きのアマトリアンのオネーギンとタチヤーナのデュエットは、圧巻です。
第一幕「鏡のパ・ド・ドゥ」では、若くて初々しいタチヤーナの恋心の高まりを表現しています。また終幕のパ・ド・ドゥでは、二人が年齢を重ねた雰囲気(衣装と化粧)で過ぎ去った愛を求めるオネーギンの懇願と、彼へ強い愛情を残しながらもオネーギンに背を向けるタチヤーナの辛い思いが交錯します。この「不和のデュエット」は、今まで観た中で最高のパ・ド・ドゥです。心の動きが音と振り付けの動作と見事にマッチしていて、高度なテクニックと表現力、二人の強い信頼関係がなければ、これ程のデュエットは成立しません。長い時間をかけて熟成されたペアの重要性を再認識しました。
胸に迫って来るようなこのデュエットで幕切れとなります。割れんばかりの拍手が鳴り止まず、会場全体が熱い感情の渦の中にいるようです。これだけの拍手はボリショイのザハーロワの白鳥以来久しぶりです。「シュツットガルト・バレエ団」の素晴らしさに、ただただ圧倒されるばかりでした。
年末にマリインスキーバレエがありますが、現時点では「今年一番のバレエを観た!」という気がします。

バレエを観る前に「東京国立博物館」に立ち寄りました。

「特別展」は、『始皇帝と大兵馬俑』です。
紀元前3世紀に作られたものが、今目の前にあるということが信じられません。1974年井戸を掘っていた農夫が発見したのが始まりで、発掘作業は今も続いていますが、八千体も出てきたというのですから、その驚きは如何ばかりであったか?想像もできません。
展示品は模造品も多くありますが、本物もちゃんとあります。等身大の大きさで、どれ一つとして同じ顔のものは無く、精巧に作られていることに「ビックリポン!」です。始皇帝の強大な権力の凄さを感じます。

本館では、『見返り美人図』が展示されています。
教科書にも載っていたこの絵は、思いの外小さかったです。こんなに有名な絵ですが、国宝にも重要文化財にもなってないことが不思議です。そもそも浮世絵は一枚も指定されていません。浮世絵は版画が多いので選ばれないのかもしれませんが、この「見返り美人図」のように肉筆画のものは指定されてもいいと思うのですが。。。浮世絵こそ日本を代表する一級の芸術品であり、国宝重要文化財に指定されるべきものだと思います。
芸術の秋を堪能した一日でした。
吉右衛門の「神霊矢口渡」
今月は、国立劇場で「通し狂言 神霊矢口渡」を上演しています。

『神霊矢口渡』は、「太平記」に出てくる有名な新田義貞の子、義興が武蔵国六郷川(多摩川)の矢口渡で、舟底に穴を開けられて非業の最期を遂げたことを元にして作られた物語です。作者の福内鬼外(ペンネーム)とは、平賀源内です。原作は五段からなりますが、今回は序幕「東海道焼餅坂の場」、二幕目「由良兵庫之助新邸の場」、三幕目「生麦村道念庵室の場」、大詰「頓兵衛住家の場」の四幕構成になっています。前半の三幕は百年ぶりの上演となります。
当代中村吉右衛門が、初代吉右衛門が演じた由良兵庫之助に百年ぶりに挑むことになります。吉右衛門の見せ場は、敵側についたと見せた由良兵庫之助が一子を身代わりにして若君を助けるところです。これは、『一谷嫩軍紀:熊谷陣屋』の直実であり、『菅原伝授手習鑑:寺子屋』の松王であり、時代・人物の設定が違うだけでお家を守るため、我が子を犠牲にして忠誠を貫くというものです。これは、武士の世では美徳とされた行為で、親としての苦悩を演じる役者の演技が共感をよび観客の心に訴える感動を与えます。吉右衛門の重厚な肚芸は、このような役にピッタリです。しかし、こういう感覚は現代人にはちょっと理解できないものになってきているのも確かです。そのため時代物の歌舞伎演目が、重くかったるく感じるのも否めません。
歌舞伎でよく上演される『矢口渡』は「頓兵衛住家の場」で、義興の弟・義岑夫妻が矢口の渡にきて渡守頓兵衛の家に宿を求めるが、頓兵衛(中村歌六)は義興を殺害した悪党の一味で義岑夫妻を殺そうとします。しかし、義岑に一目惚れしたこの家のお舟(中村芝雀)が身代わりになって二人を助けます。
さすがよく上演されるだけあって、この幕は面白いです。父親・頓兵衛の徹底した悪党ぶりと、お舟の可愛らしい娘ながら情熱に命をかける激しさとの対比が鮮やかで、舞台を盛り上げ時代物の中にあって現代人にも共感できる感情です。配役も素晴らしく、欲にかられた悪玉の父・頓兵衛役の歌六、若い娘の可愛さと情熱を合わせ持つお舟の芝雀が光っています。また、お舟に惚れる六蔵を中村種之助(又五郎の次男)が演じていますが、愛嬌のある小悪党が良く合っていて目を引きます。
通し狂言として上演してくれることによって物語の背景がわかるようになりますが、やはり百年も上演されないのは、「それなり」に意味があると思いました。

「国立劇場2階の景色」日本画の名画がずらりと並んでいます。
畳の表替え
ゴールデンウィーク明けから始まったリフォーム工事の最後の仕上げ、
畳の表替えが始まりました。
あと一部屋で終わりというところで、今日明日は雨模様。
最後の一部屋は金曜日に順延です。
一気にいきたかったけど、天気次第なのでこればっかりは仕方ありません。
貴重な晴れ間なので、生田緑地をぶらぶらと・・・。
いよいよ野鳥の季節です。
まずは、見つけやすい「アオジ」から。これは雌ですね。

昆虫も一枚。ムラサキシキブの葉に留る「チャバネアオカメムシ」です。

久しぶりの生田緑地
やっと時差ぼけも完全解消出来、久しぶりに生田緑地を巡ってきました。
暖かい日が続いているためか、紅葉はまだまだな感じでした。
毎年恒例、民家園入口の吊るし柿も作ったばかりでまだ瑞々しく光っていました。
美味しそう。




メタセコイアの色づきもまだまだですね。
こんなに暖かいとあまり綺麗な紅葉にはならないかもしれませんね。
シュツットガルト・バレエ団の『ロミオとジュリエット』
『ロミオとジュリエット』は、今年の初めにボリショイシネマで観たのが初めてです。曲の素晴らしさと、バレエ構成の見事さに衝撃を覚え、ぜひ生で観てみたいと思っていた作品なのでとても楽しみにしていました。シュツットガルト・バレエ団のことがよくわからないまま、上野の東京文化会館にやって来ました。

基準になるのがボリショイの「ロミジュリ」だけなのですが、第一幕から全く印象が異なります。振り付けの違いもさることながら、表現方法が緻密で一人一人の人物の描写が細かく、性格や雰囲気まで伝わってくるようです。それぞれの動作は、まるで台詞を語っているかのようにドラマティックです。
20世紀の振付家であるジョン・クランコは、プロコフィエフとラヴロフスキーによって作られたドラマの構成基盤を崩すことなく舞台のシーンと音楽を一致させるドラマティック・バレエを目指しています。この意志を継ぐのが、ドイツのシュツットガルト・バレエ団です。
ジュリエット役のアリシア・アマトリアンは、非常にしなやかで繊細な踊り手です。ロミオ(フリーデマン・フォーゲル)を信頼しきって完全に身体を預ける様子は圧巻です。力の抜き方、重量感の無い空気のようなリフト、ロミオと溶け合うように踊る息の合った二人のダンスは、今まで見たことの無い境地を感じます。
それもそのはず、アリシア・アマトリアンとフリーデマン・フォーゲルは、同時期にプリンシパルとなり以来13年間看板ペアとして踊ってきているので、お互いを知り尽くしているのでしょう。これ程完成度の高いペアはいないと思いました。二人だからこそ出来る神業のような動きに、何度もハッとさせられました。
シュツットガルト・バレエ団の凄いところは、主役の「ロミオとジュリエット」だけが突出して引き立つのではなく、どの役のダンサーにも光があてられていることです。それぞれの役を丁寧に描いたドラマティック・バレエの醍醐味と言えるのでしょう。一人一人のレベルも想像以上に高く、誰もが主役・準主役になれるほど上手いのも特筆すべきところです。
ボリショイ・バレエ団の華やかで主役にスポットライトがあたるような演出とは異なり、シュツットガルト・バレエ団は物語を重視し、全ての役(ダンサー)が大切に描き出され調和と統一感を持った舞台が作り出されています。
こういうバレエもあるのだとういう、新しいバレエに出逢えたような感動がありました。バレエを観ていると同時に芝居を観ているような、バレエの可能性の広がりを感じることができた一夜でした。
カンカン(堀越勸玄)初お目見え!
今月の歌舞伎座は、何と言っても市川海老蔵の長男・堀越勸玄の初お目見えで盛り上がっています。その盛況振りは想像以上で、正面玄関前は人で溢れ、道路上は観劇バスがずらりと並んで旗を持ったガイドさんに先導された人たちが次々と降りてきて大混雑です。
人をかき分けながら、ようやく席にたどり着きました。歌舞伎座こけら落とし公演よりも賑わっていると感じるのは、気のせいかと思えるほどです。

今月は顔見世です。歌舞伎座に櫓が建ちました。歌舞伎興行は、この顔見世から新しい年が始まります。

板絵にも、勸玄が描かれているのが「凄い!」。
海老蔵に手を引かれ花道を出てきたカンカン(勸玄)は、ちょっと困ったような顔でちょこちょこと歩いてきます。ものすごい拍手にも全く動じる様子も無く、すでに大物振りを発揮しています。
この日は、ちょっとお眠だったのでしょうか?海老蔵が挨拶している間、何度も目をこすっていて、その度にお客さんから笑いが起こります。たぶん一番緊張していたのが、海老蔵でしょう。カンカンが置いた逆さまの扇子を置き直したり、斜めに座ったカンカンの向きを直したりと・・・大汗(- -;)をかきながら、息子に挨拶を促します。「堀越勸玄にござりまする」のカンカンの可愛らしくも力強い声に今年一番の拍手喝采です(笑)。市川宗家の御曹司、2歳8ヶ月の歌舞伎役者・初お目見えを観れたことは嬉しい限りです。
周りを固めていた大先輩の歌舞伎役者、坂田藤十郎、尾上菊五郎、片岡仁左衛門、中村梅玉、どの顔にも思わず笑みがこぼれ、温かく見守る様子がとても印象的でした。

『元禄忠臣蔵:仙石屋敷』
この場面は、赤穂浪士四十七士が吉良上野介の首を討ち取り、本懐を遂げたあと家臣が仙石屋敷へ敵討ちの始末を届け出に行きます。仙石屋敷に大石内蔵助はじめ浪士が集まり、仙石伯耆守(ほうきのかみ)らの尋問に答えます。浪士たちは諸家へのお預けが決まり、内蔵助は別々の屋敷に預けられる息子主税との別れを惜しむという話です。
この舞台で特に素晴らしいのは、大石内蔵助(仁左衛門)が仙石伯耆守(梅玉)に吉良上野介の首を討った思いを語る場面です。討ち入りは、主従関係を超えた武士の人情より発し、亡き主君浅野内匠頭最後の一念、無念を晴らさんためばかりという内蔵助の言葉が人々の心を打ち、会場からもすすり泣く声が響きます。仁左衛門の語りが、心にじわりとしみてきて内蔵助の思いがどういうものだったのかが、ひしひしと伝わってきます。その思いを真摯に受け止める仙石伯耆守(梅玉)の姿も麗しく、本当に良い物語だなあと感動する舞台でした。
この日は、あと2演目あるのですが、私達はお弁当を食べ終えた後、歌舞伎座を後にしました。
ニューヨークから帰った後、時差ぼけが酷く、まだ回復していません。こんなに酷い時差ぼけは初めてです。
残りの演目は、幸四郎の勧進帳と海老蔵の河内山。もともと幸四郎の勧進帳は観たい演目ではなく、初役の海老蔵の河内山も観なくてもなんとなく想像がつきます。多少、初役に心残りはあるものの今週はまだバレエの観劇が控えているので無理せず帰宅しました。
一番観たかったカンカンだけで十分満足な夜の部でした。
吉例顔見世大歌舞伎 歌舞伎座 夜の部
一 江戸花成田面影 堀越勸玄初お目見得
二 元禄忠臣蔵 仙石屋敷
三 勧進帳
四 天衣粉上野初花 〜河内山〜
旅行の締めは成田山
昨日、無事に成田に帰着。
帰りは、エコノミー最前列の足元の広い席に座席変更してもらえ、助かりました。
1時間早く到着したとはいえ、13時間半のフライトは堪えます。
成田で1泊し、帰りは成田山へ行くのがこのところの習慣です。
目的は、八街の落花生とお煎餅を買うことと、鰻を食べることです ^^
成田に着いたら、お祭りの真っ最中。
新勝寺へ向かう参道は結構な坂道です。
この急な坂道を山車が何台も登ってきます。
これは大変です!
思わず声援に力が入ります。いいところに通りかかってラッキーでした。



頑張れーと声援をおくったら、素敵な笑顔が返ってきました。
旅の締めくくりは、大好きな鰻重で疲れた胃腸を整えます。
今回は、川豊本店です。


ほどよく甘めのタレで油がのっていてとても美味しかったです。
ニューヨークのラストは、やっぱり「オペラ座の怪人」で!
いよいよニューヨークも最終日になってしまいました。
旅の終わりはいつも寂しいです。
NHL、NBA、ミュージカル4本と頑張りました。
最終日は、マチネの「オペラ座の怪人」へ

数あるブロードウェイミュージカルの中でもこれを観ない訳にはいきません。
「オペラ座の怪人」は、何度観たことか?
ロンドンのウエスト・エンドで観た怪人がいまいちだったし、昨日の「ブック・オブ・モルモン」も後味が悪かったので、ここは大いに期待しています。

大好きなマスカレードの場面が劇場の壁一面に!テンションが上がります。
この壁は実は扉になっています。ブロードウェイの劇場は、このように道路に面していくつかの扉があり、その向こうは直に劇場になっています。舞台が終わると一斉に扉が開き、道路に一気に出られます。非常口としても本当によく出来ています。

オペラ座の怪人は、ブロードウェイミュージカルのロングラン記録を更新中です。1988年が初演ですから、かれこれ27年間も続いています。考えてみれば、私達も結婚する前から観ているのですから長い訳です。

開演前の舞台です。

そして、オペラ座の怪人といえば「シャンデリア」です。ブロードウェイのシャンデリア落ちは凄かったです。スピードも早いし、お客さんの頭すれすれまで落ちてきます。真下の人の何人からも悲鳴が聞こえました。
やっぱり、ミュージカルの最高峰は「オペラ座の怪人」ですね。
何度聴いてもすべての曲が素晴らしいです。
今日は、俳優の力量が揃っていて素晴らしいアンサンブルが聴けました。アメリカ人は、端役に至るまで声量があり声が太いので、三重奏や四重奏のような、たとえば「プリマドンナ」の曲など聴きごたえがあります。日本人の繊細で硝子のような声だと、ソプラノだけが目立ってしまったりするので、アンサンブルが発揮出来ないことが多いです。アンドルー・ロイド=ウェバーの曲は、特に複数の三声や四声の重なり合うアンサンブルが美しいので力量が揃うというのは特に重要だと感じました。
マジェスティック劇場の前にはシアターショップがあり、ブロードウェイミュージカルの楽譜やシナリオ、写真集など品揃えが凄いです。過去のものも豊富なので大勢の人で賑わっていました。

ニューヨークからのブログ更新は、これで最終になります。
帰ったら、歌舞伎座でカンカンに逢わなくては!
ミュージカル「ブック・オブ・モルモン」
今日の夜は、ミュージカル「ブック・オブ・モルモン」の観劇が入っているので、
あまり疲れない程度にぶらぶら。。。
「ライオン・キング」のマチネのチケットが半額で手に入らないかなぁと思いつつ、tktsへ。
残念ながら安売り券は出てなかったです。
ロングランなのにまだ満席なのかな?と思いつつ、tktsのうしろを見るとなんだか人だかりが。。。
日米の大食い対決があるようです。
ホットドックかなと思って暫く見ていたら、ハンバーグのようなものが用意されていました。
知っている芸能人でもなさそうだし、いつ始まるかも分からないので、
昨日見つけた本屋さんへぶらぶらと。

だいぶ疲れも溜まってきたし、夜のために足もあまり使いたくないのでバスで車窓見物することにしました。
2番街まで歩いて、15番のバスで南下。
イースト・ビレッジからリトル・イタリー、チャイナタウンと進みマンハッタンの先端へ。
ここまでくれば、また自由の女神が見たくなります。
スタテンアイランド行きのフェリーにのって船上から自由の女神見学です。

出航直後のフェリー桟橋。

これはトリミングした写真です。こんなに近くには見えません。ちゃんとお金を払って自由の女神のある島まで上陸するツアーもありますが、スタテンアイランドフェリーは無料で頻繁に出てるのでこれに乗る観光客が多いです。

スタテンアイランドの桟橋から見るとマンハッタンは結構遠くに見えます。フェリーで25分くらいです。のんびりしていてなかなかお薦めです。
マンハッタンからは、また5番のバスで車窓見学しながら北上して帰ります。
ソーホー、グリニッジビレッジ、チェルシーと楽しみながらミッドタウンへは1時間程の行程です。
地下鉄の方がはるかに早いですが、時間にゆとりのある方にはバスはお薦めです。
マンハッタンは場所によってカラーが随分違います。乗って来る人をみていると場所場所で人種も様々。
街と人のウォッチングにバスは最適です。
夜はお楽しみの観劇タイム。
タイムズスクエアは目が痛くなるほど眩しいです。

日本からチケットの手配をした「ブック・オブ・モルモン」。
人気作品でなかなかチケット入手が困難です。tktsにはまだまだ出そうにありません。


題名と、この宇宙のような舞台でなんとなくちょっと妖しい雰囲気につつまれたでしょうか?
「ブック・オブ・モルモン」とは、モルモン教の教典「モルモン書」のことです。
このミュージカルによると、
西暦326年。「GOLDEN PLATE」に導かれるまま、アメリカ大陸のニューヨークとなる場所にたどりついたユダヤ人のモルモンは、そこでイエス・キリストに出会います。キリストから一族の終焉を告知されたモルモンの息子モロナイが丘の上に「GORDEN PLATE」を埋めることに。その後19世紀になって、ジョセフ・スミスによって掘り起こされ急成長を遂げる宗教の誕生になったということです。
アメリカユタ州のソルトレイクシティは、モルモン教が築いた宗教都市で、ユタ州の人口の約70%がモルモン教の信者だとか。。。凄いです。ちょっと行ってみたくなるソルトレイクシティーです。
セリフの多いミュージカルなので、事前に勉強していきました。世の中には凄いブロガーの人がいるもので、「ブック・オブ・モルモン」のシナリオを訳してバッチリ載せてくれる神様のような人がいます。お世話になりました、メガヒヨさん!
宗教のことなので難しいと思いきや、モルモン教をいじりまくった笑える作品です。
聖地ソルトレイクシティで研修を終えた、成績最優秀と落ちこぼれの凸凹伝道師2人がウガンダに派遣され、布教活動をするお話です。あらすじは長くなるので端折りますが、スタートから大いに笑わせてくれます。よく出来た構成と新しい感覚のミュージカルですが、後半から話がどんどん下劣になっていきます。英語のスラングがよく分からないものの、相当な下ネタ系の危ない言葉が飛び交っているようで、アメリカ人には大受けでした。
前半の面白さを吹き飛ばすような、品の悪さにちょっと辟易しました。素晴らしい発想の作品で、こんな面白いストーリーなのに残念な感じです。ちょっと度を超した感じです。
ほとんどの観客がスタンディングオベーションで大熱狂していますが、やはり顔をしかめてカーテンコールの最中に立ち上がって帰る人も少なくはありませんでした。私達も早々に劇場を後にし、久しぶりに後味の悪い観劇です。
「ブック・オブ・モルモン」の内容自体は素晴らしく、歌も踊りも見応え十分なのに残念です。演出が変わることはないと思いますが、良質な作品として後世まで残すには作品の見直しが必要だと思いました。
「モルガン・ライブラリー・ミュージアム」
ニューヨークにはメトロポリタン美術館をはじめ、数々のミュージアムやギャラリーがありますが、この「モルガン・ライブラリー・ミュージアム」は絶対に外せないミュージアムだと思います。
これからニューヨークを訪れる方には、一番にお勧めしたいのでご紹介します。
「モルガン・ライブラリー・ミュージアム」とは、金融王JPモルガン氏個人の書斎であり、コレクションを保管整理するために造られた専用の建物で、モルガン氏の死後美術館として公開されたものです。
内部の図書室と書斎にも圧倒されるものがありますが、そのコレクションの歴史的価値の高さと収集のセンスの良さ、そして何よりモルガン氏の博識ぶりがうかがえる素晴らしすぎるミュージアムです。
おそらく、その収蔵品の価値としては、メトロポリタン美術館を優に凌ぐ程のものがあるのではないかと思います。なぜ、ここに個人の所有物としてあるのかと思うものばかりです。



「ベートーヴェンの自筆楽譜」

「モーツァルト交響曲第35番ハフナーの自筆楽譜」
ベートーヴェンの苦悩の楽譜に比べ、修正が一つもないモーツァルトの楽譜です。産まれながらにして頭から音楽が溢れ出してきたという逸話がよく分かります。

「グーテンベルグ聖書」
世界初の印刷聖書で、現在では世界で50部近くしか存在しないもののようです。そのうち3部をモルガン氏が所有しています。日本では丸善が購入したものを慶應義塾大学が保存しているようです。

左上の円筒形のものがコレクションです。「円筒印章」といって、メソポタミアで書簡や容器を閉じる時に、綴じた紐を粘土で覆い円筒印章を転がして封印に使っていました。上の円筒印章の隣が封印の粘土で下が拡大印刷したものです。円筒印章は、高さ2㎝程小さなものです。この「円筒印章」のコレクションが数多くあります。

「古代メソポタミア、アッシリアの楔形文字の石版」
これはほんの一部ですが、どれも素晴らしいコレクションばかりです。コレクションを読み解くには、こちらも知識と説明文を読み込む語学力が必要で、少し勉強をし直してからまた訪れてみたいと思います。
昨晩は再び、「キンキーブーツ」を観劇してきました。なんど観ても楽しく素晴らしいミュージカルです。

「キンキーブーツ」はシンディー・ローパーの初めてのミュージカル作曲作品です。シンディーの才能は素晴らしいです。歌手の時はこんな才能が隠れているとは思いませんでした。ゴメンナサイ。

エンパイアからの眺望とマディソン・スクエア・ガーデン
寒かったニューヨークにも陽射しが戻り始め、最高気温は22℃まで上がりました。
これからまた暫くは暖かい日が続くみたいです。
青空になったので、エンパイアステートビルに昇ってみました。
エンパイアからダウンタウンのある南の方向の眺望です。
自由の女神との位置関係がよく分かると思います。


エンパイアステートビルの影が綺麗に映ります。
マンハッタンは、高いところに昇るか島から外に出ないとニューヨークらしい景観が見られないのが難点です。
ここからは、昨晩のマディソン・スクエア・ガーデンの様子です。

座席はちょっと面白い席で、高い場所に一周一列だけぐるりと設置されている座席でした。テーブルとテレビが設置されていて、とても見やすいです。遠い場所の割に値段が高いなぁと思っていましたが、やっと理由が分かりました。

アメリカのスポーツ観戦では、国歌斉唱はお決まりです。全員立ち上がって歌手の熱唱に歓声を上げながら敬意を表します。考えてみれば、日本の国歌を生で聴くよりも遥かに多くアメリカ国歌を聴いています。歌詞カードがあれば間違いなく歌えると思います。

この映像はなんだと思いますか?
アメリカのスポーツではお客さんをとことん楽しませる工夫が盛りだくさんで飽きることがありません。
これは、会場内の中央に下げられた巨大モニターの映像ですが、映っているのは普通のお客さんです。このお客さんが自分がモニターに映っていることに気づくまで、何秒かかるかを表示しています。この人は1分ぐらいかかりました。大体30秒程すると場内が笑いと口笛などでざわめきだすので、気付く感じです。場内ではいつ自分が映るか分からないので気を緩められません(笑)

ニックスのチアガールによるチアリーディングです。遠いのでモニター映像を撮影しました。さすが、大都会ニューヨークのチアです。服装も踊りも非常に洗練された素晴らしいものでした。

試合は、私達が応援していたスパーズの勝ちでホクホクです。
ダンカン、パーカー、ジノビリも元気に走り回っていたので今年のプレイオフ進出も間違いなしでしょう。
ちなみに、私達はレイカーズファンなんですが、個人的にダンカンが好きなのでスパーズも応援しています。
帰りには、エンパイアが綺麗に輝いていました。
この日の電飾は赤ですね。

チェルシーからブルックリンへ
本日2回目の更新です。
今日の天気予報は一日中曇りのようで、外を覗いてもどんよりとした曇り空・・・。
夜はバスケ観戦があるので、あまり疲れるような歩きは出来ません。
考えた末に、まずはチェルシーマーケットに出掛けました。
まだ、ハロウィーンの名残りが見られます。
この後、どんどん片付けられていったので、見られてラッキーでした!


チェルシーマーケットは、元はナビスコのクッキー工場です。
巨大な工場を室内型マーケットに改装したもので、生鮮野菜や魚介類、ベーカリーやワインショップなど様々なお店が入っていて面白いです。マーケットの向かい側にはGoogleの本社がありました。



この黒い巨大な入れ物にはスープが入っています。ロブスター屋さんが様々なスープを売っています。ニューヨークはデリでも街中でもスープをよく売っています。
小さな入れ物で味見をさせてくれるので助かります。

2種類のスープを購入しました。左の黄色いのは「ロブスター・ビスク」。ロブスターを細かくしてとけ込ませたクリームスープです。スープとしては相当贅沢なスープだと思いますが、値段がどのスープも同じで味はもちろん絶品です!
右の白っぽいのはお店のおじさん一押しの「ニューイングランド・クラムチャウダー」です。クラムチャウダー好きの私達はどこでもクラムチャウダーを食べますが、ここのは本当に美味しかったです。中には、貝や細かく切ったジャガイモなどが入っています。クラムチャウダーは香りのきついものが時々ありますが、ここのは日本人好みの味と香りで癖になります。
どちらが美味しかったか?軍配は難しいですね。どちらもお薦めの美味しさです。
この後、ブルックリン橋からのマンハッタンの眺めをまだ見ていなかったのでブルックリンへ。
画像は小さくなりますが、パノラマで絶景をお届けします。
映画やテレビドラマでよく映りますが、いつまでも見ていたい眺めでした。

ブルックリン橋の袂で、ニューヨーカーに大人気の「シャック・バーガー」をランチにチョイス。
人気なだけのことはあります。チーズが多めでアメリカ人好みな感じですが、
味のバランスがよく、柔らかでバーガーの中では最高な感じがします。
日本人にも好まれるバーガーだと思います。

「シカゴ」追記
昨日の「シカゴ」に出演していたルーマー・ウィルスは、
ブルース・ウィルスとデミ・ムーアの娘であることが判明しました(驚)


ポスターに書かれていた"DANCING WITH THE STERS"WINNERが何かが気になっていて調べたところ分かりました。
「ダンシング・ウィズ・ザ・スター」とは、イギリスBBC放送の人気番組をアメリカABCがアメリカ風にアレンジした、ダンス勝ち抜きリアリティショーで、芸能人やスポーツ選手がブロのダンサーと組んでダンス勝負を行うというものです。
「アメリカンアイドル」の芸能人版といったところでしょうか。アメリカンアイドルも結構面白くて一時よく見ていました。
そのシーズン20の優勝者がルーマー・ウィルスということらしいです。
既に「HAWAII FIVE-O」(大好きな番組です)や「プリティー・リトル・ライターズ」などの番組にゲスト出演していますが、シカゴ出演は大抜擢ということです。
昨日は彼女の最終日でしたが、3人の主要な出演者に代役がたっていたのが気になっていました。ショービジネス界には色々な人間模様が渦巻いているのでしょう。
観る側としては、客観的に面白ければいいわけですから、昨日のルーマーは間違いなく素晴らしいロキシーでした。
天性のコメディーセンスが輝く役に恵まれるよう、今後の活躍に期待大です。
現在、11月2日午前8時33分です。
さあ、今日は何をしようかと思案中!
夜は、マディソン・スクエア・ガーデンにNBAバスケの試合を観に行きます。
ニューヨーク・ニックス VS サンアントニオ・スパーズ。
スパーズの生ダンカンを楽しみにしています。
ちょっと曇っているので、どこいこうかなと思いながら、ついついTVを見ています。
ミュージカル『CHICAGO』
11月1日。ニューヨークは今日から冬時間です。
午前2時に時計の針を1時間戻し、午前1時とするそうです。初めてのサマータイムの切替え体験でした。
この切替えに合わせるように、10月31日は夜は「ハロウィーンパレード」があり、
11月1日は「ニューヨークシティマラソン」があります。
この1時間を使って、前日の夜遅くまで遊べたり、朝ゆっくりと眠れたりとなかなかいいもんだなと思いました。
今日は、日曜日。ミュージカルのマチネがあるので、半額券を求めてtktsに並びます。

何を観るかは、その日の気分で決めるのですが、

さっきまで「CHICAGO」のチラシを配っていた女性達が、突然シカゴのオープニングを踊り始めました。
そうだ!久しぶりに「CHICAGO」にしよう・・・単純なものです(笑)

シカゴは、良くも悪くもロキシー・ハート役で決まります。絶賛されている「RUMER WILLIS」のロキシーが今日までなのが決め手となりました。

日本での来日公演を観たのがもう随分前になります。そのときの印象はあまりよくありませんでした。
期待のボブ・フォッシーのミュージカルも何か響くものがなかった淡白な印象しか残っていません。

今回、初めて「CHICAGO」の面白さを知った気がします。
上は終演直後の写真ですが、ジャズのビッグバンドが勢揃いしている舞台で、来日時とは随分印象が違いました。
ブロードウェイの劇場は、奥行きが20列程と舞台と客席がとても近く、舞台も決して広くありません。アメリカのお客さんのノリも反応も日本とは比べものにならないので、俳優と客の距離感が気持ちの上でも違います。
ナイトクラブの設定が、そのままナイトクラブにお客としているような感覚になり楽しませてもらっている感じです。
ブロードウェイミュージカルは、やっぱりここで観ないと駄目なんだなと強く感じた瞬間です。

長い歴史のあるシカゴは、劇場の外に歴代の名優達の写真が飾られています。
今回の、Rumer Willisはロキシー役にぴったりな歴史に名を刻む名優だと思います。
面白いブロードウェイミュージカルの主役にはコメディアン的な素要が必要です。
Rumerは、昔の「じゃじゃ馬億万長者」(古い?)の娘役を彷彿とさせる感じでとっても良かったです。
終演後は、ロックフェラーセンターに寄ってみました。
クリスマスツリーはまだでしたが、有名なスケートリンクはオープンしていました。
ここでスケートを楽しむには、ピーク時料金で$32もかかります。(驚)

Happy Halloween
ハロウィーンの朝は、寒〜い朝を迎えました。
予報では、最高気温13℃、最低気温5℃。毛糸の帽子とマフラーが必要な程寒いです。
そんな中でも、明日のニューヨークシティーマラソンに参加するランナー達は走り込みに頑張ってます。
大勢のランナーが走ってました。

私達は、今日はマンハッタンを離れ、アイスホッケーを観戦しにハドソン川を越えてニュージャージー州へ出掛けます。マンハッタンにもマディソン・スクエア・ガーデンを本拠地とする「ニューヨークレンジャーズ」という強豪チームがあるのですが、チケットが高く手が出ません。そこで、隣の州の強豪「ニュージャージー・デビルス」の応援に出掛けます。
マンハッタンのペンステーションからNJトランジットに乗って20分程です。

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ニューヨーク州と比べると牧歌的な田舎町でのんびりします。高層ビルもないので陽射しが暖かくなんだかホッとします。私達には都会は落ち着かないのかもしれません。

駅から5分程で、「ニュージャージー・デビルス」の本拠地、プレデンシャルセンターに到着です。

だいぶ早く着きましたが、すでにデビルスファンがビシッっと決めて集まってます。ゴーリー姿の女性、カッコいいです!
私達も、早速俄かデビルスファンの扮装に変身しました。

プレデンシャルセンターは大きいです。ロスのステイプルスセンターより大きい気がします。
今日は、「Happy Halloween!」。街中もゾンビや骸骨、魔女達がウロウロしています。

出ました、ゾンビ!
この後、南十字星妻はこのゾンビに執拗に追いかけられ周囲の笑いを誘うことになります。

最近は、氷のリンクに映像を投影する演出が凄いです。
私達の真後ろに、今日の対戦相手ニューヨーク・アイランダーの応援団が10人程いてとても煩かったです。
アメリカのスポーツはホームとアウェイがはっきりしていますが、今日は流石に隣町同士です。アイランダーファンも結構見かけました。熱く応援したデビルスが勝って良かったです。
アイスホッケー会場は、足元から深々と冷えますので寒さ対策が重要です。