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納涼歌舞伎(第二部)





 平成二年に始まり、八月の恒例となった「納涼歌舞伎」は、亡くなった中村勘三郎と坂東三津五郎が作りあげてきた大切な舞台です。元々歌舞伎座は盛夏の八月は休演でした。当時まだ三十代だった勘三郎と三津五郎が中心となって若手による歌舞伎興行をやらせてほしいと松竹と交渉した結果実現した大切な八月興行です。その二人がいなくなってしまった今、歌舞伎ファンとしては今後の存続を心配していました。
 今年は、その息子たち(中村勘九郎、七之助、坂東巳之助)と中村座を支えてきた中村橋之助、中村扇雀、坂東彌十郎らが中心となって、歌舞伎座で六日から開催されてひとまずは安堵しています。

 私たちは、まず第二部から観ることにしました。記録的な猛暑日が続いている中、その中でも最も高温を記録した(37.7℃)都内の暑さにヘロヘロになりながらの会場入りです。観劇も楽ではありません。劇場に入ってしまえば、天国なのですが(笑)。



京人形板絵

 第二部の演目では、中村勘九郎、七之助兄弟による舞踊劇『京人形』が良かったです。
 物語は、彫刻の名工・左甚五郎(勘九郎)が、美しい太夫を忘れられずに生き写しの人形(七之助)を作り上げます。その人形を酒の肴に呑み始めると、人形が動き出すというものです。
 見所は、七之助の人形振りです。本当の人形と見まがう程の静止と動きは、必見です。甚五郎の魂がこもった人形は、最初は甚五郎と同じ動き(男のような動き)をし、太夫の持っていた鏡を人形の懐に入れると、女らしい艶やかな動きに変わります。
 
 踊りの巧さは、父・勘三郎を凌ぐ勘九郎の身のこなしは、しなやかで無駄の無い素晴らしいものです。七之助との息もピッタリで、安心して見ていることができ、ほのぼのとしたあったかい雰囲気に包まれ、会場がなごんでいくのが感じられます。

 父・勘三郎が残してくれた「納涼歌舞伎」を守り続けたいという二人の意気込みが伝わってくる舞台でした。大向こうからかかる「中村屋〜!」の掛け声も応援の気持ちに溢れているようでした。




八月納涼歌舞伎 歌舞伎座 第二部
  一 ひらかな盛衰記 逆櫓
  二 京人形






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テーマ : 伝統芸能
ジャンル : 学問・文化・芸術

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南十字星

Author:南十字星
 自然観察と歌舞伎が大好きな夫婦でつくっているブログです。生田緑地と伊豆海洋公園をフィールドにネイチャーフォトを楽しんでます。

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