「タマノカンアオイ」の花が咲き始めました

生田緑地といえば「タマノカンアオイ」と言えるぐらい、
地域限定の貴重種の花が今年も咲き始めました。
北向きの斜面に多く、葉の根元に咲き、落葉の中に埋もれていることが多いので、
場所を知っていないと見ることは難しいです。
これほど独特な花はなかなかないのではないでしょうか。
種子はアリが運んでいて、アリ散布植物と呼ばれています。
キレンジャク初見

生田緑地でスミレを探していたら、突然現れました。
「キレンジャク」
「ヒレンジャク」というのもあり、違いは尾の先端が黄色いことです。
頭の毛がものすごく特徴的です。
慌ててレンズを交換して撮ったので、設定が合わずピンボケ写真になってしまいました。
なんとか特徴は分かると思います。
初めて見たので、もっと綺麗に撮りたかった・・・
スミレの季節その2
3月13日に「スミレの季節」という題で3種類のスミレを載せましたが、昨日生田緑地で新たに2種類のスミレの開花が確認できました。

「ヒゴスミレ」

「ナガバノスミレサイシン」
今年は、ここまでで5種類です。
過去に7種類まで発見したことがあるのですが、探索場所を少し変えて見ようかなと思ってます。
まだ数種類はあるようなので今年こそは全種類制覇を目指したいです。
五分咲き


手っ取り早く、我が家から見えるところに咲いている桜を撮ってみました。
五分咲きといったところでしょうか。
どちらの写真がいいか決めかね、2枚ともアップしてみました。
背景が少しごちゃごちゃしています。
外はもう半袖がほしいぐらい暖かですね。
通し狂言 菅原伝授手習鑑の続き
歌舞伎座で開催されている「三月大歌舞伎」は、昼・夜通し狂言で『菅原伝授手習鑑』を上演しています。昼の部は、仁左衛門の菅原道真が素晴らしかったので、この大作を花形歌舞伎役者を中心にした夜の部の配役が楽しみです。

『車引(くるまびき)』では、愛之助の梅王丸、染五郎の松王丸、菊之助の桜丸が、若々しく元気があり、様式美が一層爽やかな新鮮なものに感じられました。役柄に近い年齢の役者が演じるのも良いものです。
『賀の祝』は、歌舞伎ではあまり上演されることがありません。昨年、文楽の竹本住大夫さん引退公演で二度観た『桜丸切腹の段』と同じ場面で、事前に観ていたおかげで、文楽との違いも比較できとても良くわかりました。
菊之助の桜丸は姿形もよくとても巧いのですが、切腹するまでの感情移入に物足りなさを感じました。色々な思いを飲み込んだ苦悩が感じられません。ちょっと残念な気がします。
一方、桜丸の妻・八重を演じた梅枝(中村時蔵の長男)は、夫に対する愛情も細やかで、感情の揺れを見事に表現しています。この梅枝と桜丸の父を演じた左團次の芝居の巧さで桜丸切腹の段が盛り上がりました。
『寺子屋』は、毎年必ず上演される人気作品です。今回は、松王丸を染五郎、武部源蔵を松緑が演じていますが、役柄、任から言って逆の方が良かった気がします。松緑の源蔵は、ちょっと固くて凄味があり過ぎ、お師匠さんとしての弟子たちへの愛情に欠けた印象があります。松王丸の染五郎は、『勧進帳』の弁慶をガンバって演じていたときのような頑張り感が前面に出過ぎています。声の出し方にもまだまだ無理があり、大きく魅せようとする力みが勝っていて、染五郎の良さが消されているようです。
源蔵の妻・戸浪の壱太郎(中村鴈治郎の長男)は、なかなかいい味を出していました。昼の部の赤姫よりも女房役の方が合っているのかもしれません。
一番良かったのは、松王丸の妻・千代を演じた孝太郎(仁左衛門の長男)です。女房役が年を追うごとに良くなってきています。間の取り方、声の抑揚、感情表現などに光るものを感じます。花形役者の中にあって、年長者として引き締まった舞台を作り上げています。
「寺子屋」は、我が子を犠牲にして菅原道真の子を助けるという、涙を誘うお話ですが、外国人にも受けるようで多くの外国人が涙を流して魅入っていました。動きの少ない長い芝居で、途中で寝ていたり帰ってしまう日本人もいる芝居です。日本に来て歌舞伎を観に来る外国人の文化芸術に対する深い理解と思いを感じました。
昼・夜の部を通し狂言で上演する場合は、同じ役者が同じ役を演じてくれると良いなぁ〜と思います。染五郎は、昼の部で源蔵を演じ、夜の部では松王丸になってしまうので、余計に違和感があったのかもしれません。
三月大歌舞伎 歌舞伎座 夜の部
通し狂言 菅原伝授手習鑑
四幕目 車引
五幕目 賀の祝
六幕目 寺子屋 寺入りよりいろは送りまで
侘助椿

桜が開花したみたいで見に行きたいんですが、
今週はなかなか見に行かれそうにありません。
せめて春らしい題材をと、我が家の庭に先月から次々と咲いている侘助を。
たくさんある椿の一品種で、侘助もさらに多くの品種があるそうです。
植えて3年ぐらいになりますが、やっと馴染んできたのか綺麗に咲くようになりました。
昨年は一輪だけだったので、根付いてくれて嬉しいです。
天文講演会
生田緑地内にある「かわさき宙と緑の科学館」で天文講演会が催されました。
17時30分から19時までプラネタリウムを使って講演会。引き続き、19時15分から20時15分まで天体観察会という夜間での催し物でしたが、参加者は200人程の大盛況。幼児からお年寄りまで、夢のある時間を過ごしました。

ここのプラネタリウムは凄いです。まずは入場時、一人一人に双眼鏡が手渡されます。
この日の講演は天の川についてでしたが、双眼鏡を使いながら室内で星空観察の予習ができます。
肉眼でプラネタリウムの「すばる(M45プレアデス星団)」を見ると6個ぐらいの星が見えるだけですが、双眼鏡を使うと実際に天体望遠鏡で宇宙を見るのと同じように、20個ほどの星の集団を見ることができます。
更に凄いのは、地球上からの星空を投影するだけでなく、太陽系から銀河系の外へ光速を超えるスピードで移動し、銀河系の外から眺めることができることです。私達が見上げている星々は、銀河系内のほんの一部に過ぎないのがよく分かりました。また、天の川とは銀河系の内側から見た銀河系そのものだということもよく理解できます。素晴らしいプラネタリウムです。

講演会の後は、お楽しみの観察会です。科学館の屋上アストロテラスには、大型の天体望遠鏡が4つ設置されています。この日は、「木星とその衛星を4つ」「すばる(M45プレアデス星団)」「オリオン星雲(M42)の4重星」を大型望遠鏡で順番に観察し、その後、双眼鏡での探し方を丁寧に教わりました。
平日の昼間も観察会を実施しているようなので、これからは写真撮影のついでにちょくちょく寄って見ようと思います。昼間でも星の観察が出来るんだと初めて知りました。

帰りには、生田緑地入口で満開の「彼岸桜」を夜桜見物。
生田緑地のすぐ近くに住んでいることのありがたさを存分に実感した夜でした。
『愛の伝説』〜ボリショイ・シネマ〜
ボリショイ・バレエ団の2014ー2015シーズンのライブビューイング・シネマもいよいよ最終に近づいています。6作品全部見たかったという思いが、どんどん募ってゆくばかりです。そんな中で今回は初めて見る作品、『愛の伝説』です。

『愛の伝説』は、1961年キーロフ劇場(現マリインスキー劇場)で初演されました。アリフ・メリコフの音楽にのせたユーリー・グリゴローヴィチの振付作品です。10年ぶりに上演されたそうです。
まず目を引くのは、全ての振り付けがオリエンタルでエキゾチック、ペルシャ風の雰囲気です。特に手と手首の動きが独特で難しそうです。振付には全て意味があると思うのですが、何度も出てくる特徴的な動きの意味をいろいろ考えてしまいました。胸の横から手を差し出したり、指でキツネのような形を作ってふったりと意味深な動きが多いです。(振付の解説書があると嬉しいですけどね〜)
第1幕は、ショスターコーヴッチの交響曲第五番『革命」に似た旋律が続く中、男性ダンサー達の力強くユニークな動きにひきつけられます。
主役の女王:メフメネ=バヌーを踊ったマリーヤ・アラシュは、エキゾチックで大柄な容姿がとても印象的です。独特なオーラが舞台を包みます。衣装の色も女王は青→赤→黒へと変わり、妹のシリンの白い衣装と対照的で、性格や雰囲気を色の効果で表現しています。シリンを踊るアンナ・ニクーリナは、可憐でキュートな容姿が白い衣装で一層引き立てられ、女王との対比が見事です。
照明の使い方、切替えの演出は現代的でドラマティックです。スポットライトの使い方は、特に主役3人を効果的に際立たせ、ストーリー性がしっかりしているので演劇を見ているような舞台でした。
各々の配役がマッチしていて、素晴らしかったです。もし、女王のメフメネ=バヌーをザハーロワが演じていたら、もっと合っていてもっと格調の高い舞台になったと思います。
フェルハド役のデニス・ロヂキンは、容姿もテクニックも完璧なのですが、オーラがちょっと足りないように感じたのは私達だけでしょうか?
個人的な愛を犠牲にしても、民衆の幸せのために困難に立ち向かって行くという選択をしたラストは、いかにもソビエト連邦時代に作られた作品らしいですが、最後の幕間でインタビュアーがちらっと触れた、民衆が苦しんでいた「水=自由」というキーワードが印象的でした。当時の芸術家達は、『革命』や『愛の伝説』の裏に思いを込めたのかもしれません。そういう思いで観ると、また違った深みがある作品です。
『愛の伝説』は、初演からまだ50年余りですが完成度の高い作品です。自分たちと同時代にこんな名作が生まれたことを思うと感慨深いです。これからも名作として残っていくと強く思いました。
年末には、マリインスキーも来日し「愛の伝説」を上演します。ロパートキナの「白鳥」も楽しみにしていますが、「愛の伝説」も観たくなってきました。
奥の池「掻い堀り中」
奥の池が緑色になっている状態を、前月20日のブログで載せましたが、
水質悪化が原因だったようです。

奥の池は、湧水で昔は底なし沼だったそうです。
岡本太郎美術館建設に伴って道路整備や池の整備が行われましたが、なお底が見通せる程の湧水を蓄えた奥の池がこんな状態になるとは・・・。落葉や泥の堆積が原因だそうです。
2月28日に、大規模な「掻い堀り」が行われました。
「掻い堀り」とは、水をいったん抜き、貴重生物を救出したのち、溜まった泥を取り除くことです。
生田緑地整備事務所と「かわさき自然調査団」による大掛かりな作業が敢行されました。

奥の池には絶滅危惧種「ホトケドジョウ」が生息しています。
ウシガエルやアズマヒキガエルの生息地でもあり、早く元の水質に戻ってほしいものです。

作業は3月末まで続くそうで、現在は水もなくこんな感じです。
カワセミが魚がいない池の中を恨めしそうに見つめていました。
仁左衛門の管丞相

三月の歌舞伎座は、丸本歌舞伎三大名作の一つ「菅原伝授手習鑑」の通し狂言です。
菅原道真が左大臣藤原時平の計略により九州太宰府へ流罪となった事件を、三人の作者が、三組の親子の分かれを織り交ぜながら描いた長編物語で、観る側も気力・体力を充実させて挑まなければならない大作です。
丸本歌舞伎とは、文楽の作品を歌舞伎へ移したもので、現在の歌舞伎時代物の中心をなしている作品群のことです。
文楽では、昨年の4月、太夫「竹本住太夫さん」の引退公演で通しを経験しています。文楽の通しは、歌舞伎より長く朝10時半から午後9時まで、数回の幕間を挟んで10時間越え。クタクタになった覚えがあります。
そのお陰もあってか、今回の通しはすんなり物語に入っていくことが出来ました。
今回の通しは、前半昼の部が片岡仁左衛門を中心とした円熟の役者達によるもので、後半夜の部が次世代を担う花形役者が大役を初役で担うという面白い趣向になっています。
前半の見所はなんといっても、菅丞相(菅原道真)を演じる仁左衛門の役者ぶりに尽きます。
動きも少なく、台詞も少ない役柄ですが、そこは菅原道真です。人格、品格供に優れ最後は太宰府天満宮で神様になる人を演じる訳ですから、出て来ただけで発せられるオーラがなくてはなりません。この人のためならと命もかえりみず三組の親子が奮闘する長編物語を支えるには、格調高い押し出しがとても重要で、歌舞伎屈指の難しい役どころです。
当代の仁左衛門は、内から滲み出る品格を持ち、正に管丞相が当たり役。この人なくしては二幕目「筆法伝授」と三幕目「道明寺」は成り立ちません。この二幕があってこそ最後の幕の「寺子屋」が生きてきます。
歌舞伎もバレエも芝居も、気品のある役というものが一番難しいと思います。
仁左衛門を支える周りはベテラン揃いで、それぞれ持ち味を生かした任にあった役どころです。若手の中では、梅枝が光っていました。華やかさはありませんが、声もよく、女房役にはうってつけです。さすが、時蔵の長男といった感じで、いい芸風を受け継いでいます。
愛之助の奴宅内も面白かったです。こういう悪役で意地悪だけどコミカルで憎めない役どころは團蔵がずば抜けて巧いですが、愛之助も初役とはいえなかなか面白かったです。もう少しテンポがいいともっと面白いと思うんですけど、こういう役も出来るだんと思いました。これからが楽しみです。
壱太郎の苅屋姫は、どうもいけません。相変わらず哀しみを表す演技が下手で、内面の気持ちの作りがないので演技にも繋がってこないのだと思います。女方でこれからも行くのなら、大事な時期なのでベテランの指導に期待したいと思いました。
前半の素晴らしい舞台が、後半にどう繋がっていくか。夜の部が楽しみです。
三月大歌舞伎 歌舞伎座 昼の部
通し狂言「菅原伝授手習鑑」
序幕 加茂堤
二幕目 筆法伝授
三幕目 道明寺
コハコベ

春の七草に「ハコベラ」というのがありますが、植物学上の和名は「ハコベ」です。
「ハコベ」も似た者の多い種で、
多摩丘陵では、7種が確認されているそうです。
よく見かけるのは、上の写真のもの。
「コハコベ」といいます。
見た目は、「ハコベ」とほとんど変わりません。
茎の色が緑か茶かで見分けます。
どうしたものか「ハコベ」はなかなか見つかりません。
ザハーロワの「ジゼル」〜東京バレエ団〜
ザハーロワの舞台は、昨年のボリショイバレエ公演『白鳥の湖』『ラ・バヤデール』に引き続き半年で3つ目です。ザハーロワの大ファンの私たちにとっては、半年で3つも観られるとは嬉しい限りです。
今回は、東京バレエ団の50周年記念公演にスヴェトラーナ・ザハーロワとロベルト・ボッレが招かれて『ジゼル』を踊ります。

「イタリアから直輸入のザハーロワ写真集」。まだAmazonにも出てないとのことです。6,500円という価格ですが、おじ様達が競うように買い求めていました。欲しかったけど、なかなかの価格です💦 映像でのザハーロワも欲しいしと、今回は泣く泣く諦めました。

東京バレエ団プリンシバル「上野水香さん」のシューズ「ポワント」です。バレリーナが日常使用するポワントは、一ヶ月で3足〜5足履きつぶすそうで、ポワント代が年間250,000円もかかり大きな負担になっています。援助するためにポワント基金が創設され募金を募っています。
『ジゼル』は、かなり前に2回程観ているのですが、南十字星妻はいつも眠っていたのか?ほとんど何も覚えていませんでした。そこで今回は、我が家にある数少ない映像ストックで事前に予習をしてから(笑)ザハーロワの『ジゼル』に臨みました。
第1幕の村娘のジゼルは、ザハーロワが踊ると高貴な令嬢のような美しさと気品があります。日本人ダンサーの中にいると一際存在感を増すように感じられ、美しすぎる村娘です。通常は眠くなりがちなジゼルの第1幕ですが、表現力に優れたザハーロワのダンスは、まるで台詞の一言一言が聞こえてくるようで一時も目が離せなくなります。
第2幕の出だしで、お墓の周辺に人魂が幾つも現れた演出に度肝を抜かれました。まるで歌舞伎を見ているようです。歌舞伎では青白い炎ですが、オレンジ色の人魂にちょっとビックリ!日本的演出に不思議な感覚を覚えました。
ウィリーの世界、白いロマンティック・チュチュを着たウィリーたちのコール・ド・バレエは、息を呑む美しさです。フォーメーションの素晴らしさ、ピッタリと合った動きは世界に誇れる見事さです。「東京バレエ団、凄い!」と唸らせるものがありました。東京バレエ団のチュチュは「ひらひらふわふわ感」が強いような気がしたのは気のせいでしょうか?他で観たものより「ひらひらふわふわ」と。。。観ていて残像が残るような不思議な感覚でとても良かったです。
ザハーロワのウィリーは、息をすることを忘れてしまう程引きずりこまれてしまいました。瞬きすることさえ惜しいような、一瞬たりとも目を離せない状態です。予習で3人のジゼルを見ましたが、ザハーロワが一番でした。その卓越した表現力と動き一つ一つが実に丁寧で完璧な姿に観ている者の心さえあの世に持っていかれそうです。
あの、ぴょんぴょんと4回跳ねる場面(技術的な名前が分かりませんが・・・)もきっちりと、そして高さに驚きました。
ロベルト・ボッレのアルブレヒトもかなり良かったと思います。回転の後、何回かふらついたところだけがちょっと気になりましたが、花を拾い上げて嘆くラストシーンには感動しました。
ボリショイバレエでは、第2幕のジゼルは墓穴から(歌舞伎のスッポンのように)出入りしますが、今回の東京バレエ団はお墓の後ろから煙とともに現れ、最後も後方にバックして消えていきます。演出方法としては、この方が自然で良い気がします。
ザハーロワの『ジゼル』は、想像以上に素晴らしく、ザハーロワ特有のあの重力をまったく感じさせない動きには驚嘆しました。『ジゼル』って、こんなに素敵な演目だったのだと改めて感じました。以前観た舞台を全く覚えていない南十字星妻は、後悔しきりです。
会場で今回と同じ演出の「ジゼル」を販売していました。ヴィシニョーワ&マラーホフが客演した東京バレエ団の『ジゼル』です。東京バレエ団のコール・ド・バレエがあまりに素敵だったのと、マラーホフのアルブレヒトがどうしても観たくて思わず買っちゃいました(笑)!
これで、管弦楽が素晴らしければ完璧だっただけに、日本の管弦楽団の弱点である管楽器の技術力不足がもろに出た「東京シティー・フィルハーモニック管弦楽団」に喝です!
ヒメオドリコソウ

2月27日の記事で「ヒメオドリコソウ」が延び始めた時期の写真をアップしましたが、
綺麗に開花しました。
こういった唇型の横向きの花は大好きです。
昆虫を呼び込むために進化したフォルムとはいえ、
自然の造形美には驚くばかりです。
植物界の繁殖戦略は、自ら動けない弱点を補うため巧妙で機能的で、
そして姿形は細部に至るまで美しいです。
スミレの季節
世界中のスミレ愛好家から垂涎の的となるぐらい自生種が多い日本の「スミレ」は60種。イギリス20種、オーストラリア8種などと比較すると圧倒的なスミレ天国の日本です。
その日本の「スミレ」にも、「サクラ前線」と同じように「スミレ前線」というものがあり、例年より少し早い開花を迎えているようです。



「スミレ」は同定の非常に難しい種で、図鑑を見ているだけではなかなか判別が難しいです。
上の3枚の写真は全て違う「スミレ」です。
上から「ナガバノスミレサイシン」、「タチツボスミレ」、「ニオイタチツボスミレ」になります。
一番上の「ナガバノスミレサイシン」は後ろぼけしているので分かりにくいと思いますが、葉の形が違います。下の2種はハート型の葉ですが、「ナガバノスミレサイシン」は細長い葉が特徴です。
2番目の「タチツボスミレ」と3番目の「ニオイタチツボスミレ」は花に特徴があります。「ニオイタチツボスミレ」の花弁(花びら)は丸みがあり、少し華やかに見えるかと思います。
同じ紫色のスミレに見えるものが、実は違う種だということはよくあり、上の3枚もすごく近い場所に咲いていました。
これから続々とスミレが咲いてきます。気をつけて見ていると都会でも数種類はすぐに出逢えると思います。
つくしんぼう
春らしい良いお天気で、ウキウキとカメラを持って出掛けたものの、
もの凄い量の花粉を感じ、嬉しさと辛さが半々の微妙な季節に突入しました。
それでも寒い季節より暖かい季節の方が嬉しいですね。



2014年 歌舞伎観劇〜INDEX〜
2014年 歌舞伎観劇〜INDEX〜
01月04日 「天満宮菜種御供〈時平の七笑〉」 歌舞伎座昼 (我當)
01月04日 「梶原平三誉石切」 (幸四郎)
01月04日 「松浦の太鼓」 (吉右衛門)
01月04日 「鴛鴦襖恋睦」 (魁春)
01月06日 「源平布引滝 義賢最後」 浅草一部 (愛之助)
01月06日 「上州土産百両首」 (猿之助、巳之助)
01月08日 「三千両初春駒曳」 国立劇場 (菊五郎)
01月17日 「博奕十王」 浅草二部 (猿之助)
01月17日 「恋飛脚大和往来 新口村」 (愛之助)
01月17日 「屋敷娘」 (壱太郎)
01月17日 「石橋」 (歌昇)
01月19日 「仮名手本忠臣蔵 九段目」 歌舞伎座夜 (藤十郎)
01月19日 「乗合船恵方萬歳」 (梅玉)
01月19日 「新作 東慶寺花だより」 (染五郎)
01月22日 「壽三升景清」 新橋演舞場 (海老蔵)
02月06日 「心謎解色糸〈小糸左七 お房綱五郎〉」 歌舞伎座昼 (染五郎)
02月21日 「青砥縞花紅彩画〈白浪五人男〉」 歌舞伎座夜 (菊之助)
03月12日 「壽曽我対面」 歌舞伎座昼 (梅玉)
03月12日 「身替座禅」 (菊五郎)
03月12日 「恋飛脚大和往来 封印切」 (藤十郎)
03月12日 「二人藤娘」 (玉三郎、七之助)
03月18日 「盲長屋梅加賀鳶〈加賀鳶〉」 歌舞伎座夜 (幸四郎)
03月18日 「勧進帳」 (吉右衛門、菊五郎)
03月18日 「日本振袖始」 (玉三郎)
03月24日 「菅原伝授手習鑑 車引」 国立劇場 (錦之助)
03月24日 「處女翫浮名横櫛〈切られお富〉」 (時蔵)
03月26日 「空ヲ刻ム者」 新橋演舞場 (猿之助)
04月10日 「源氏物語」 京都南座 (海老蔵)
04月16日 「壽春鳳凰祭」 歌舞伎座昼 (我當)
04月16日 「鎌倉三代記 絹川村閑居」 (幸四郎)
04月16日 「壽靭猿 鳴神八幡宮」 (三津五郎)
04月16日 「曾根崎心中」 (藤十郎)
04月23日 「一條大蔵譚 檜垣・奥殿」 歌舞伎座夜 (吉右衛門)
04月23日 「女伊達」 (時蔵)
04月23日 「梅雨小袖昔八丈〈髪結新三〉」 (幸四郎)
05月06日 「義経千本桜 鳥居前」 明治座昼 (歌昇)
05月06日 「釣女」 (染五郎)
05月06日 「邯鄲枕物語 艪清の夢」 (染五郎)
05月14日 「毛抜」 歌舞伎座昼 (左團次)
05月14日 「勧進帳」 (海老蔵、菊之助)
05月14日 「新皿屋舗月雨暈〈魚屋宗五郎〉」 (菊五郎)
05月22日 「慙紅葉汗顔見勢〈伊達の十役〉」 明治座夜 (染五郎)
05月25日 「矢の根」 歌舞伎座夜 (松緑)
05月25日 「極付幡随長兵衛」 (海老蔵)
05月25日 「春興鏡獅子」 (菊之助)
06月06日 「ぢいさんばあさん」 国立劇場 (橋之助、扇雀)
06月11日 「春霞歌舞伎草紙」 歌舞伎座昼 (時蔵)
06月11日 「源平布引滝 実盛物語」 (菊五郎)
06月11日 「元禄忠臣蔵 大石最後の一日」 (幸四郎)
06月11日 「お祭り」 (仁左衛門)
06月21日 「倭仮名在原系図〈蘭平物狂〉」 歌舞伎座夜 (松緑、左近)
06月21日 「素襖落」 (幸四郎)
06月21日 「名月八幡祭」 (吉右衛門、芝雀)
06月23日 「倭仮名在原系図〈蘭平物狂〉」 歌舞伎座夜 (松緑、左近)
06月23日 「素襖落」 (幸四郎)
06月23日 「名月八幡祭」 (吉右衛門、芝雀)
06月26日 「太閤三番叟」 鎌倉芸術館 (笑三郎)
06月26日 「一本刀土俵入」 (猿之助、中車)
07月14日 「正札附根元草摺」 歌舞伎座昼 (市川右近)
07月14日 「夏祭浪花鑑」 (海老蔵、中車)
07月15日 「傾城反魂香 土佐将監閑居」 国立劇場 (梅玉、魁春)
07月25日 「悪太郎」 歌舞伎座夜 (市川右近)
07月25日 「修善寺物語」 (中車)
07月25日 「天守物語」 (玉三郎、海老蔵)
08月08日 「信州川中島合戦 輝虎配膳」 歌舞伎座二部(橋之助)
08月08日 「たぬき」 (三津五郎)
08月08日 「勢獅子」 歌舞伎座三部(三津五郎)
08月13日 「恐怖時代」 歌舞伎座一部(扇雀、橋之助)
08月13日 「竜虎」 (獅童、巳之助)
08月25日 「信州川中島合戦 輝虎配膳」 歌舞伎座二部(橋之助)
08月25日 「たぬき」 (三津五郎)
09月05日 「鬼一法眼三略巻 菊畑」 歌舞伎座昼 (歌六)
09月05日 「隅田川続俤〈法界坊〉」 (吉右衛門)
09月05日 「双面水照月」 (吉右衛門)
09月12日 「絵本太功記」 歌舞伎座夜 (吉右衛門)
09月12日 「連獅子」 (仁左衛門、千之助)
09月12日 「曽我綉侠御所染〈御所五郎蔵〉」 (染五郎)
09月18日 「絵本太功記」 歌舞伎座 (吉右衛門)
09月18日 「連獅子」 (仁左衛門、千之助)
09月24日 「絵本太功記」 歌舞伎座夜 (吉右衛門)
09月24日 「連獅子」 (仁左衛門、千之助)
10月01日 「菅原伝授手習鑑 寺子屋」 歌舞伎座夜 (仁左衛門、玉三郎)
10月01日 「道行初音旅〈吉野山〉」 (梅玉)
10月01日 「鰯賣戀曳網」 (勘九郎、七之助)
10月06日 「菅原伝授手習鑑 寺子屋」 歌舞伎座夜 (仁左衛門、玉三郎)
10月06日 「道行初音旅〈吉野山〉」 (梅玉)
10月06日 「鰯賣戀曳網」 (勘九郎、七之助)
10月09日 「平家女護島〈俊寛〉」 新橋演舞場昼(市川右近)
10月09日 「金幣猿島郡」 (猿之助)
10月10日 「新版歌祭文 野崎村」 歌舞伎座昼 (七之助)
10月10日 「近江のお兼」 (扇雀)
10月10日 「三社祭」 (橋之助、獅童)
10月10日 「伊勢音頭恋寝刃」 (勘九郎)
10月22日 「獨道中五十三驛」 新橋演舞場夜(猿之助)
10月27日 「双蝶々曲輪日記」 国立劇場 (幸四郎)
11月01日 「御存鈴ヶ森」 歌舞伎座夜 (松緑)
11月01日 「勧進帳」 (染五郎、幸四郎)
11月01日 「義経千本桜 すし屋」 (菊五郎)
11月22日 「伽羅先代萩」 国立劇場 (藤十郎)
11月23日 「寿式三番叟」 歌舞伎座昼 (染五郎)
11月23日 「井伊大老」 (吉右衛門)
11月23日 「一谷嫩軍記 熊谷陣屋」 (幸四郎)
11月25日 「高時」 明治座昼 (市川右近)
11月25日 「夏姿女團七」 (猿之助、竹三郎)
12月10日 「雷神不動北山櫻」 歌舞伎座夜 (海老蔵、玉三郎)
12月18日 「雷神不動北山櫻」 歌舞伎座夜 (海老蔵、玉三郎)
12月19日 「源平布引滝 義賢最後」 歌舞伎座昼 (愛之助)
12月19日 「新作 幻武蔵」 (獅童、玉三郎)
12月19日 「二人椀久」 (玉三郎、海老蔵)
12月23日 「伊賀越道中双六」 国立劇場 (吉右衛門)
12月25日 「伊賀越道中双六」 国立劇場 (吉右衛門)
中村橋之助、『髪結新三』に初役で挑む
今月の国立劇場の歌舞伎は『髪結新三』が上演されています。この演目は、毎年必ず上演される超人気作品で、私達も大好きな作品です。今回は、中村橋之助が新三に初役で挑みます。

そうそうたる役者が新三を演じてきました。今まで観た舞台でも新三役は、勘三郎、菊五郎、三津五郎、幸四郎と凄い役者ばかりです。同じ演目でも役者によって、新三の雰囲気、性格が異なって見えます。この演目の重要さは、新三を取り巻く弥太五郎源七親分、家主の長兵衛とのバランスです。
最も好きな『髪結新三』は、勘三郎の新三、家主の三津五郎コンビです。二人の息の合った丁々発止のやりとり、面白さは群を抜いていました。
ちょっと脂ぎって小悪党の勘三郎の新三に対し、こざっぱりとして品があり、スッキリとした三津五郎の新三、江戸っ子の粋を感じさせる菊五郎の新三とその芸を競い合う役者の心意気が込められた役柄です。一昨年の夏には、三津五郎が『髪結新三』と『棒しばり』で読売演劇大賞の最優秀男優賞を取りました。
新三の名優二人がいなくなったことは、本当に悲しいです。
橋之助の新三も柄に合っているのですが、それぞれ対応する役者とのバランスが微妙にズレている気がしました。親分源七(中村錦之助)は、新三よりも年齢も上で押し出しも強く、肝っ玉の座った部分が必要ですが、橋之助の新三の方が大柄で押し出しも強く小悪党ではなく大悪党に見えてしまうこと。家主長兵衛(市川團蔵)は、社会的地位も高く、狡猾で計算高い嫌みな大家ですが、悪役の合う團蔵は新三よりも悪と凄みがあり過ぎて親分・子分の関係のように見えてしまうことです。各々の役者は巧く、その役柄に合っているはずなのに全体としてみると座りが悪くしっくりこないのです。配役の難しさを感じた舞台でした。
今まで観てきた新三と間の取り方も全く違うので、こちらもちょっと戸惑ってしまったところがあります。
今回はそれぞれが初役で挑んだ舞台ですから、千穐楽までに徐々に呼吸を合わせてくることでしょう。
時間があったら、楽日近くでもう一度確認してみたい舞台です。
国立劇場三月歌舞伎公演
一 梅雨小袖昔八丈〈髪結新三〉
二 三人形
一番蝶は、「モンキチョウ」

早くも蝶の活動が始まりました。
今年一番最初にお目にかかったのは多摩川河川敷で出会った「モンキチョウ」です。
実は、当ブログでは初御目見得になります。
生田緑地でよく見る黄色い蝶は「キタキチョウ」で、何度かアップしたことがあります。
「キタキチョウ」と「モンキチョウ」の一番の違いは、ピンク色の翅の縁取りです。
触覚と足も同じ色で揃え、春らしくなかなかお洒落な蝶ですね。
黄色い蝶は、ヒラヒラ飛んでいてなかなか留りません。
追い込んでやっと撮ることが出来たので、こちらを上目遣いに見ながら竦んでいるところです。
2013年 歌舞伎観劇〜INDEX〜
2013年 歌舞伎観劇〜INDEX〜
01月05日 「夢市男達競」 国立劇場 (菊五郎)
01月08日 「ひらかな盛衰記 逆櫓」 新橋演舞場夜(幸四郎)
01月08日 「仮名手本忠臣蔵 祇園一力茶屋」 (幸四郎、芝雀)
01月08日 「釣女」 (三津五郎、又五郎)
01月10日 「寿曽我対面」 浅草一部 (海老蔵)
01月10日 「極付幡随院長兵衛」 (海老蔵)
01月17日 「彦山権現誓助劔 毛谷村」 浅草二部 (愛之助)
01月17日 「勧進帳」海老蔵 (海老蔵、愛之助)
01月24日 「寿式三番叟」 新橋演舞場昼(梅玉)
01月24日 「菅原伝授手習鑑 車引」 (三津五郎、橋之助)
01月24日 「戻橋」 (福助)
01月24日 「傾城反魂香 土佐将監閑居」 (吉右衛門、芝雀)
02月25日 「義経千本桜 吉野山」 日生劇場 (染五郎、福助)
02月25日 「新皿屋舗月雨暈〈魚屋宗五郎〉通し」 (幸四郎)
03月04日 「春調娘七種」 御園座夜 (市川右近)
03月04日 「ぢいさんばあさん」 (中車襲名披露)
03月04日 「義経千本桜 川連法眼館」 (猿之助襲名披露)
03月05日 「小栗栖の長兵衛」 御園座昼 (中車襲名披露)
03月05日 「黒塚」 (猿之助襲名披露)
03月05日 「楼門五三桐」 (市川右近)
03月07日 「夏祭浪花鑑」 ル・テアトル銀座(海老蔵)
03月07日 「高坏」 (海老蔵)
03月14日 「妹背山婦女庭訓 三笠山御殿」 新橋演舞場昼(菊之助)
03月14日 「暗闇の丑松」 (松緑)
03月16日 「一條大蔵譚 檜垣・奥殿」 新橋演舞場夜(染五郎)
03月16日 「二人椀久」 (染五郎、菊之助)
03月21日 「怪談乳房榎」 赤坂ATCシアター(勘九郎)
03月25日 「一條大蔵譚 檜垣・奥殿」 新橋演舞場夜(染五郎)
03月25日 「二人椀久」 (染五郎、菊五郎)
03月26日 「隅田川花御所染〈女清玄〉通し」 国立劇場 (福助)
04月11日 「壽祝歌舞伎華彩〈鶴寿千歳〉」 歌舞伎座一部(藤十郎)
04月11日 「お祭り」 (三津五郎)
04月11日 「一谷嫩軍記 熊谷陣屋」 (吉右衛門)
04月18日 「近江源氏先陣館 盛綱陣屋」 歌舞伎座三部(仁左衛門)
04月18日 「勧進帳」 (幸四郎、菊五郎)
04月25日 「弁天娘女男白浪」 歌舞伎座二部(菊五郎)
04月25日 「忍夜恋曲者〈将門〉」 (玉三郎、松緑)
05月08日 「伽羅先代萩 御殿・床下」 歌舞伎座二部(藤十郎)
05月08日 「廓文章〈吉田屋〉」 (仁左衛門)
05月10日 「源平布引滝〈実盛物語〉」 明治座昼 (勘九郎)
05月10日 「与話情浮名横櫛」 (染五郎)
05月15日 「梶原平三誉石切 鶴ヶ岡八幡社頭」 歌舞伎座三部(吉右衛門)
05月15日 「京鹿子娘二人道成寺」 (玉三郎、菊之助)
05月22日 「鶴亀」 歌舞伎座一部(梅玉)
05月22日 「菅原伝授手習鑑 寺子屋」 (幸四郎、魁春)
05月22日 「三人吉三巴白浪 大川端庚申塚」 (菊五郎、幸四郎、仁左衛門)
05月24日 「将軍江戸を去る」 明治座夜 (染五郎)
05月24日 「藤娘」 (七之助)
05月24日 「湧昇水鯉滝〈鯉つかみ〉」 (愛之助)
06月05日 「紅葉狩」 国立劇場 (扇雀)
06月12日 「壽曽我対面」 歌舞伎座二部(仁左衛門)
06月12日 「土蜘」 (菊五郎)
06月19日 「御存鈴ヶ森」 歌舞伎座三部(幸四郎)
06月19日 「助六由縁江戸桜」 (海老蔵、福助)
07月11日 「芦屋道満大内鑑〈葛の葉〉」 国立劇場 (時蔵)
07月17日 「東海道四谷怪談 通し」 歌舞伎座夜 (菊之助、染五郎)
07月24日 「加賀見山再岩藤〈骨寄せの岩藤〉」 歌舞伎座昼 (松緑)
08月09日 「蛇柳」 シアターコクーン(海老蔵)
08月09日 「疾風如白狗怒濤之花咲翁物語」 (海老蔵)
08月14日 「江戸みやげ狐狸狐狸ばなし」 歌舞伎座三部(扇雀、七之助)
08月14日 「棒しばり」 (三津五郎)
08月16日 「新版歌祭文〈野崎村〉」 歌舞伎座一部(福助)
08月16日 「春興鏡獅子」 (七之助)
08月22日 「梅雨小袖昔八丈〈髪結新三〉」 歌舞伎座二部(三津五郎)
08月22日 「色彩間苅豆〈かさね〉」 (福助、橋之助)
09月06日 「沖津浪闇不知火〈不知火検校〉」 新橋演舞場夜(幸四郎)
09月06日 「馬盗人」 (翫雀、巳之助、橋之助)
09月12日 「新薄雪物語 通し」 歌舞伎座昼 (染五郎、松緑、菊之助)
09月12日 「吉原雀」 (勘九郎、七之助)
09月14日 「沖津浪闇不知火〈不知火検校〉」 新橋演舞場夜(幸四郎)
09月14日 「馬盗人」 (翫雀、巳之助、橋之助)
09月19日 「陰陽師〈滝夜叉姫〉」 歌舞伎座夜(染五郎、勘九郎、菊之助)
09月23日 「沖津浪闇不知火〈不知火検校〉」 新橋演舞場夜(幸四郎)
09月23日 「馬盗人」 (翫雀、巳之助、橋之助)
09月25日 「元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿」 新橋演舞場昼(橋之助、翫雀)
09月25日 「男女道成寺」 (橋之助、孝太郎)
09月25日 「天衣粉上野初花〈河内山〉」 (幸四郎)
09月25日 「沖津浪闇不知火〈不知火検校〉」 新橋演舞場夜(幸四郎)
10月09日 「義経千本桜 鳥居前」 歌舞伎座昼 (松緑、菊之助)
10月09日 「義経千本桜 渡海屋・大物浦」 (吉右衛門)
10月09日 「義経千本桜 道行初音旅」 (藤十郎、菊五郎)
10月11日 「義経千本桜 木の実・小金吾討死」 歌舞伎座夜 (仁左衛門)
10月11日 「義経千本桜 すし屋」 (仁左衛門)
10月11日 「義経千本桜 川連法眼館」 (菊五郎)
10月21日 「夏祭浪花鑑 通し」 大阪松竹座夜(愛之助)
10月22日 「新・油地獄 大阪純情伝」 大阪松竹座昼(愛之助)
10月22日 「三人連獅子」 (愛之助)
10月22日 「夏祭浪花鑑 第三幕」 大阪松竹座夜(愛之助)
10月23日 「新・油地獄 大阪純情伝」 大阪松竹座昼(愛之助)
10月25日 「一谷嫩軍記 陣門・組打・熊谷陣屋」 国立劇場 (幸四郎、染五郎)
10月25日 「春興鏡獅子」 (染五郎)
11月01日 「新版歌祭文〈野崎村〉」 日本青年館 (菊之助)
11月01日 「江島生島」 (菊之助)
11月05日 「鳴神」 明治座昼 (市川右近)
11月05日 「瞼の母」 (獅童)
11月05日 「供奴」 (松也)
11月12日 「仮名手本忠臣蔵 大序・三段目」 歌舞伎座昼 (菊五郎、左團次)
11月12日 「仮名手本忠臣蔵 四段目」 (菊五郎、吉右衛門)
11月12日 「仮名手本忠臣蔵 道行旅路の花聟」 (梅玉、時蔵)
11月14日 「伊賀越道中双六 通し」 国立劇場 (藤十郎、翫雀)
11月17日 「仮名手本忠臣蔵 五段目・六段目」 歌舞伎座夜 (菊五郎、時蔵、松緑)
11月17日 「仮名手本忠臣蔵 七段目」 (吉右衛門、芝雀)
11月17日 「仮名手本忠臣蔵 十一段目」 (吉右衛門)
11月22日 「鳴神」 明治座昼 (市川右近)
11月22日 「瞼の母」 (獅童)
11月22日 「仮名手本忠臣蔵 五段目・六段目」 歌舞伎座夜 (菊五郎、時蔵、松緑)
11月25日 「伊賀越道中双六 通し」 国立劇場 (藤十郎、翫雀)
12月11日 「仮名手本忠臣蔵 大序・三段目」 歌舞伎座昼 (菊之助、海老蔵)
12月11日 「仮名手本忠臣蔵 四段目」 (菊之助、幸四郎)
12月11日 「仮名手本忠臣蔵 道行旅路の花聟」 (玉三郎、海老蔵)
12月13日 「主悦と右衛門七〈討入前夜〉」 国立劇場 (歌昇、隼人)
12月13日 「いろは仮名四十七訓〈弥作の鎌腹〉」 (吉右衛門)
12月13日 「忠臣蔵形容画合〈忠臣蔵七段返し〉」 (吉右衛門、芝雀)
12月25日 「仮名手本忠臣蔵 五段目・六段目」 歌舞伎座夜 (染五郎、七之助、獅童)
12月25日 「仮名手本忠臣蔵 七段目」 (幸四郎、玉三郎)
12月25日 「仮名手本忠臣蔵 十一段目」 (幸四郎)
2014年 バレエ観劇〜INDEX〜
2014年 バレエ観劇〜INDEX〜
01月13日 『白鳥の湖』 キエフ(フィリピエワ、ニュダク)
09月10日 『SWAN LAKE』 マシューボーン(オリヴィエ、ウィリアムズ)
11月20日 『白鳥の湖』 ボリショイ(ザハーロワ、ロヂキン)
11月26日 『白鳥の湖』 ボリショイ(クリサノワ、チュージン)
12月03日 『ラ・バヤデール』 ボリショイ(ザハーロワ、ランラートフ)
2012年 歌舞伎観劇〜INDEX〜
2012年 歌舞伎観劇〜INDEX〜
※ブログ開始以降
06月07日 「ヤマトタケル」 新橋演舞場夜(猿之助襲名披露)
06月12日 「平家女護島〈俊寛〉」 国立劇場 (橋之助)
06月21日 「小栗栖の長兵衛」 新橋演舞場昼(中車襲名披露)
06月21日 「義経千本桜 川連法眼館」 (猿之助襲名披露)
06月28日 「天日坊」 シアターコクーン(勘九郎)
07月03日 「毛抜」 国立劇場 (愛之助)
07月16日 「ヤマトタケル」 新橋演舞場昼(猿之助襲名披露)
07月19日 「将軍江戸を去る」 新橋演舞場夜(團十郎、海老蔵)
07月19日 「黒塚」 (猿之助襲名披露)
07月19日 「楼門五三桐」 (猿翁)
07月23日 「義経千本桜 渡海屋・大物浦」 大阪松竹座夜(吉右衛門)
07月23日 「道行初音旅〈吉野山〉」 (又五郎襲名披露)
07月23日 「天衣上野初花〈河内山〉」 (染五郎)
07月24日 「江戸絵両国八景〈荒川の佐吉〉」 大阪松竹座昼(仁左衛門)
07月25日 「双蝶々曲輪日記 引窓」 大阪松竹座昼(梅玉)
07月25日 「棒しばり」 (又五郎襲名披露)
07月25日 「江戸絵両国八景〈荒川の佐吉〉」 (仁左衛門)
07月31日 「夕霧名残の正月」 調布グリーンホール(藤十郎)
07月31日 「曽根崎心中」 (翫雀、壱太郎)
08月09日 「慙紅葉汗顔見勢〈伊達の十役〉」 新橋演舞場夜(海老蔵)
08月23日 「桜姫東文章」 新橋演舞場昼(福助)
09月01日 「一谷嫩軍記 熊谷陣屋」 立川市民会館(市川右近)
09月01日 「女伊達」 (笑也)
09月06日 「時今也桔梗旗揚」 新橋演舞場夜(吉右衛門)
09月06日 「京鹿子娘道成寺」 (福助)
09月20日 「菅原伝授手習鑑 寺子屋」 新橋演舞場昼(吉右衛門)
09月20日 「天衣粉上野初花〈河内山〉」 (吉右衛門)
09月21日 「時今也桔梗旗揚」 新橋演舞場夜(吉右衛門)
09月21日 「京鹿子娘道成寺」 (福助)
10月11日 「国性爺合戦」 新橋演舞場昼(松緑)
10月11日 「勧進帳」 (團十郎、幸四郎)
10月22日 「曽我綉侠御所染〈御所五郎蔵〉」 新橋演舞場夜(梅玉)
10月22日 「勧進帳」 (幸四郎、團十郎)
11月01日 「一谷嫩軍記 熊谷陣屋」 新橋演舞場夜(仁左衛門)
11月01日 「汐汲」 (藤十郎)
11月01日 「四千両小判梅葉」 (菊五郎)
11月05日 「傾城反魂香」 明治座昼 (市川右近)
11月05日 「蜘蛛絲梓弦」 (猿之助)
11月08日 「双蝶々曲輪日記」 新橋演舞場昼(梅玉)
11月08日 「人情噺文七元結」 (菊五郎)
11月26日 「天竺徳兵衛新噺」 明治座夜 (猿之助)
12月06日 「鬼一法眼三略巻」 国立劇場 (吉右衛門)
12月13日 「籠釣瓶花街酔醒」 新橋演舞場夜(菊五郎)
12月13日 「奴道成寺」 (三津五郎)
12月20日 「御摂勧進帳」 新橋演舞場昼(三津五郎、菊五郎)
『白鳥の湖』〜モンテカルロ・バレエ団〜
バレエと言えば『白鳥の湖』が基本。しかも、今までは『白鳥の湖』が全てだった私たちにとって、観ておかなければ・・という思いと、このポスターに魅せられて東京文化会館にやって来ました。

モナコ公国モンテカルロは、かつてバレエ・リュスが本拠地としていた地です。その精神を受け継ぐ「モンテカルロ・バレエ団」が、振付師ジャン=クリストフ・マイヨーの新創作した『LAC〜白鳥の湖〜』を引っさげて来日しました。パリ、ロンドン、ニューヨークで絶賛されたという舞台。新たな期待に胸が高鳴ります。
バレエ・リュスとは、革新的なステージで一世を風靡した伝説のバレエ団ですが、その影響は多くの芸術活動に影響を及ぼしなかなか一言で説明するのは難しいです。その精神を受け継いだ「モンテカルロ・バレエ団」はバレエ団となっていますが、モダン・ダンスのカンパニーです。
余談ながら、「LAC〜白鳥の湖〜」のLAC(ラック)とは、フランス語で「湖」のことです。白鳥の湖は「Le Lac des cygnes」となるようです。
内容は、正直、かなりガッカリしました。特に前半はストーリー性が全く無く、曲に合わせたコンテポラリーダンスで無意味?と思うような、曲と動きが全く合っていない動きが多すぎてうんざりしました。
後半は『白鳥の湖』のストーリーを踏襲していて、衣装も工夫を凝らされ、舞台演出も斬新なものがありました。二人の男性を羽に見立てたオディールなど素晴らしい演出がいくつもありましたが、一番良かったところは、ラストの終わり方です。グレーの幕が風になびき雲のように降りて来て、全てを消し去る演出にはイリュージョンのような驚きがあります。
「終わり良ければ、全て良し」か?とは、今回の場合は言えません。舞台としての見所は後半部分だけ。また、振付師の感性が疑われるような、曲と動きのちぐはぐさ。観ていて、下品と感じる振付け動きがかなりあり、芸術性と美的センスに欠けることなどが挙げられます。
あのチャイコフスキーの名曲「白鳥の湖」を使いながら、なぜこのヴァイオリンのソロの聴かせどころ魅せどころで何もしないの?なぜこの音楽のときにこんな動きをするの?と疑問とイライラがつのります。
同じ革新的な演出と芸術性の高い舞台で感動を与えてくれた、マシューボーンの「SWAN LAKE」とは大違いです。
残念ながら、『白鳥の湖』の高貴さと芸術性を貶めていると感じてしまいました。モダン・ダンスとバレエの違いなのか?バレエに求めるものの違いなのかもしれません。逆に、自分たちがバレエに何を求めているか?が、はっきりとわかった舞台でもあり、非常に勉強になりました。