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名優、坂東三津五郎逝去




 また、朝から悲しい訃報が・・・。
 坂東三津五郎が逝ってしまいました。

 昨年8月納涼歌舞伎の『たぬき』に出演し、その後出てこないなぁとずっと気にしていたものの、最後に観た舞台がまさか「たぬき」になろうとは思ってもいませんでした。

 歌舞伎座建替えによって、中村富十郎、中村芝翫、中村雀右衛門、中村勘三郎、市川團十郎を失い、また坂東三津五郎を失うことになるとは・・・。中村福助も脳内出血から立ち直ってこないし・・・、中村座の屋台骨は粉々に砕け、歌舞伎界全体も崩壊寸前です。先代の歌舞伎座建替えでも5人の大物俳優を失った過去がある歌舞伎座。ここまでくると何かがあると思わず考えてしまいます。

 新開場から吉右衛門、菊五郎、仁左衛門が頑張っているとはいえ、次を担うべき勘三郎、團十郎、三津五郎をこう若くして失ってしまうと、屋台骨を支える人が見当たりません。本来なら一番頑張らなければならない玉三郎は、鼓動や舞踏の演出ばかりやりたがり自ら歌舞伎をやり続ける気配すら感じらません。

 勘三郎と二人三脚で盛り上げてきた中村座は、いよいよ三津五郎の代になり、さあこれからという矢先でした。 三津五郎は、勘三郎を支えていたので目立たない存在でしたが、希代の名優であり踊りの名手でした。コミカルな味のある演技と良く通る独特な声、迫力のある悪役もこなし、時代物も世話物も歌舞伎舞踊もすべてこなせる唯一の歌舞伎役者でした。もっと長生きしていれば人間国宝になることは間違いなかったはずなのに。勘三郎と團十郎以上に今後の歌舞伎界にとっては大きな存在を失いました。

 見渡してみると、菊吉の後は、一世代飛び越して海老蔵世代になってしまいました。
 海老蔵、染五郎、菊之助、松緑、勘九郎、七之助、猿之助、愛之助とこの世代は人材が揃っていますが、まだまだこれからです。歌舞伎座はこの世代を、菊吉が元気な内に、これから主役としてどんどん出して経験を積ませていってもらいたいです。芸の伝承が途切れることのないように願うばかりです。

 私達にとっては、勘三郎と三津五郎を失ったことは歌舞伎を観る動機を失ったようなものです。
 幸いにして、勘三郎の子「勘九郎」と三津五郎の子「巳之助」は親をも超えるであろう才能の持ち主です。この二人が大きく育ってくれることを見守りながらというのが、これからも見続ける動機になりそうです。





 
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テーマ : 歌舞伎
ジャンル : 学問・文化・芸術

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 自然観察と歌舞伎が大好きな夫婦でつくっているブログです。生田緑地と伊豆海洋公園をフィールドにネイチャーフォトを楽しんでます。

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