ロミオとジュリエット〜ボリショイシネマ〜
バレエに本格的にはまり始めてしまった今、何を観るか? とりあえず観たことのない演目を片っ端から見ることが重要であると思い、今回は『ロミオとジュリエット』に挑戦です。
ボリショイバレエ団、2014ー21015シーズンのライブ・ビューイングです。

初めての『ロミオとジュリエット』でしたが、たぶん最高傑作の舞台を観たのではないか?と思う程、素晴らしかったです。「ただただ、凄い!」身体中に電撃が走るような感動を覚えました。
最近たまたま、NHK「らららクラシック♪」で、『ロミオとジュリエット』の曲を取り上げていたのを見たので、伝統と格式を重んじたテーマ曲の意味がある程度わかった上で、バレエに臨めました。
『ロミオとジュリエット』の素晴らしさは、セルゲイ・プロコフィエフと曲とユーリー・グリゴローヴィチの振り付け、衣装がピッタリと合っていることです。曲の流れと身体の動きが、見事に調和して気持ちがいいのです。
そして、何と言ってもジュリエット役のアンナ・ニクーリナが、抜群の巧さでキュートで可愛らしい。恋する乙女の情熱、絶頂の幸福感とどん底という振り幅の大きさを踊りと表情で表す表現力の豊かさは圧巻です。ロミオとの二人の官能的で優雅な動きは、しなやかで柔軟な肢体を生かした美しい伸びやか姿が印象的です。ボリショイバレエ団の階級では、上から2番目のリーディング・ソリストですが、トップのプリンシパルになるのもそう遠いことではないでしょう。本当に楽しみなダンサーです。
この演目のもう一つの見所は、男性ダンサーがものすごく引き立っていることです。主役が4人いるというのもうなずけます。その存在感が、正直男性ダンサーを観る目を変えさせます。動きの激しさ、力強さ、立ち回りのような戦いのシーン。ティボルトとマキューシオの性格の違いを振り付けによってここまで表現できるのか?という驚きを感じました。
まさに『ロミオとジュリエット』にすっかり魅せら、虜になってしまった一日です。
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ウグイスの初鳴き

今朝、ウグイスの初鳴きが聞こえました ♪
いよいよ春ですね〜 ♪♪♪
ちょっと目が痒かったり、咳が出たり、鼻づまりになったりとこの季節は色々ありますが、
それでもやっぱり春はいいです。
写真は「ヒメオドリコソウ」です。
まだ形が整っていないので分かりにくいと思います。
「ホトケノザ」ともよく似ていますが、
葉の形と付き方がよく見ると違います。
花が咲けば違いは歴然なので、
もうしばらくしたらまたアップしてみたいと思います。
「ホトケノザ」も「ヒメオドリコソウ」も同じようなところで群生しますが、
名前のとおり、「姫踊り子草」の方が可憐で可愛らしい花を咲かせます。
名優、坂東三津五郎逝去
また、朝から悲しい訃報が・・・。
坂東三津五郎が逝ってしまいました。
昨年8月納涼歌舞伎の『たぬき』に出演し、その後出てこないなぁとずっと気にしていたものの、最後に観た舞台がまさか「たぬき」になろうとは思ってもいませんでした。
歌舞伎座建替えによって、中村富十郎、中村芝翫、中村雀右衛門、中村勘三郎、市川團十郎を失い、また坂東三津五郎を失うことになるとは・・・。中村福助も脳内出血から立ち直ってこないし・・・、中村座の屋台骨は粉々に砕け、歌舞伎界全体も崩壊寸前です。先代の歌舞伎座建替えでも5人の大物俳優を失った過去がある歌舞伎座。ここまでくると何かがあると思わず考えてしまいます。
新開場から吉右衛門、菊五郎、仁左衛門が頑張っているとはいえ、次を担うべき勘三郎、團十郎、三津五郎をこう若くして失ってしまうと、屋台骨を支える人が見当たりません。本来なら一番頑張らなければならない玉三郎は、鼓動や舞踏の演出ばかりやりたがり自ら歌舞伎をやり続ける気配すら感じらません。
勘三郎と二人三脚で盛り上げてきた中村座は、いよいよ三津五郎の代になり、さあこれからという矢先でした。 三津五郎は、勘三郎を支えていたので目立たない存在でしたが、希代の名優であり踊りの名手でした。コミカルな味のある演技と良く通る独特な声、迫力のある悪役もこなし、時代物も世話物も歌舞伎舞踊もすべてこなせる唯一の歌舞伎役者でした。もっと長生きしていれば人間国宝になることは間違いなかったはずなのに。勘三郎と團十郎以上に今後の歌舞伎界にとっては大きな存在を失いました。
見渡してみると、菊吉の後は、一世代飛び越して海老蔵世代になってしまいました。
海老蔵、染五郎、菊之助、松緑、勘九郎、七之助、猿之助、愛之助とこの世代は人材が揃っていますが、まだまだこれからです。歌舞伎座はこの世代を、菊吉が元気な内に、これから主役としてどんどん出して経験を積ませていってもらいたいです。芸の伝承が途切れることのないように願うばかりです。
私達にとっては、勘三郎と三津五郎を失ったことは歌舞伎を観る動機を失ったようなものです。
幸いにして、勘三郎の子「勘九郎」と三津五郎の子「巳之助」は親をも超えるであろう才能の持ち主です。この二人が大きく育ってくれることを見守りながらというのが、これからも見続ける動機になりそうです。
「ラ・バヤデール」〜新国立劇場バレエ〜
日本のバレエ団を観るのは本当に久しぶりです。20年前かそれ以上か?思い出せないぐらい久しぶりです。
今後のバレエ観劇の目安として、日本の現在のバレエ団の実力の目安として、まずは新国立劇場バレエ公演『ラ・バヤデール』を選択してみました。

最上階、4階D席から見た舞台。座席は4階の右端です。遠〜いです!歌舞伎の一幕見席ぐらいでしょうか。


『ラ・バヤデール』全3幕7場
マリウス・プティパ振付
牧阿佐美演出・改訂振付
アレクセイ・バクラン指揮
東京交響楽団
ニキヤ 長田佳世
ソロル 菅野英男
ガムザッティ 本島美和
大僧正 輪島拓也
黄金の神像 福田圭吾
つぼの踊り 細田千晶
初めて観た『ラ・バヤデール』が、何と言ってもザハーロワだったので、それと比較するのはあまりにも酷と言うものです。ですから、まずはそのことを別に置いて出来るだけ客観的に観る努力をしました。
第一印象は、日本人も背が高くなり、手足も長くスタイルがとても良くなったと感じました。技術面も非常に高く、予想以上に素晴らしい出来でした。特に「影の王国」のコールドバレエは、4階から俯瞰して観ても列の乱れが全くなく、腕の高さや角度も揃い素晴らしかったです。
個々のダンサーのレベルも高く、この日一番の拍手を受けたのは、黄金の神像を踊った福田圭吾さんです。ユニークで難しい踊りを軽やかにこなし、「なかなかやるなぁ〜!」と感心しました。少しコミカルに見えるのは福田さんの個性なのか?ちょっと面白かったです。
ここからは、少し「ボリショイバレエ」と比べてみます。
一人一人の技術の高さは、やはりボリショイが勝ります。しかし日本人のレベルもかなり高く差は少ないと思いました。何が違うかと言えば、表現力としなやかさです。日本のダンサーは、間違えないように、失敗しないように慎重になり過ぎて、踊りが固くしなやかさや軽やかさに欠けています。また、ダンス技術に集中するあまりか気持ちがこもっていない人が多いです。気持ちが入っていないので、表現一つ一つが淡白な踊りだけに感じられてしまいます。
そして、これは最も重要で難しいことかもしれませんが、スター性というか、華やかさが足りないのです。歌舞伎でも出てきただけで光り輝くオーラを持つ役者がいるように、昨日はそういうダンサーが見当たりませんでした。
もちろん、ザハーロワは別格ですが、彼女のオーラはずば抜けた凄さがあります。そうしたオーラを少しでも持った日本人ダンサーに出会いたいと思います。
バレエ団としては、ダンサーの層の薄さが目立ちました。若いダンサーが多くなるのは分かりますが、役によっては年齢幅も必要です。大僧正があんなに若いダンサーだと、物語としての深みに欠けてしまい、見ていても違和感が出てしまいます。コンテンポラリーと違い、ストーリーのあるバレエはただの踊りではないので重要なことだと思います。日本のバレエ団はまだ日が浅いのでこれからの課題かもしれません。
今回の公演を観て、もう一度ザハーロワの『ラ・バヤデール』を観たくなりました。
公演終了後、芸術監督・大原永子さんによる2015/2016シーズンプログラムの説明会が開催されました。若手ダンサーの発掘、育成の難しさ、集客の苦労など本音の話しが聴けて良かったです。
日本のバレエ界は、まだまだこれからなのだと感じました。
あたたかく見守っていきたいと思います。
ぐるっと生田緑地
風のない時の昼間は少しだけ春めいてきたとはいえ、
本格的な春!って感じにはまだまだです。
満開に咲いている「ロウバイ」を見た後は、春を探してぐるっとまわってみました。




春の芽吹きはまだまだです。
相変わらず凍らない奥の池は、このところの雨の影響で緑色に濁っています。
野鳥は「エナガ」を沢山確認できましたが、撮影は遠過ぎて無理でした。
もうしばらくは、多摩川の土手で春を探す方が良さそうです。
真冬のメタセコイア林

真夏には、いい木陰を作ってくれるメタセコイア林も、
冬になると暖かい陽射しが差し込んできて気持ちがいいです。
メタセコイアは真っすぐに空に向かって延びていく姿が美しく、
その林立する姿を眺めるには今の季節が一番相応しい気がします。
目を凝らして高いところを眺めれば、
運がいいとタカ科の野鳥に出逢えます。
距離がありすぎて、手持ちのレンズでは捉えきれないのが残念です。
ホトケノザはあと少し

春の野草2番手は、「ホトケノザ」になりそうですが、
まだ、ほんのり蕾が赤く見える程度なのでもう少しといったところです。
来週月曜日あたりは18℃予想なので、一気に開花しそうです。
「ヒメオドリコソウ」も早春の花なので、もしかしたら2番手が変わるかもしれません。
来週が楽しみです。
ところで、F1レースに「HONDA」が復帰するそうですね。
私達のF1観戦はアイルトン・セナの事故死とともに長い間中断していました。
「HONDA」復帰とともにまたF1観戦を始めようかなと思っています。
いつのまにかレースも年間20レース近くあり、車体も随分細くなりました。
再び強すぎる「マクラーレン・ホンダ」が復活し、メルセデス勢を駆逐することを願っています。
鹿芝居〜国立演芸場中席大喜利〜
国立劇場は、歌舞伎で何度も来てますが「国立演芸場」に足を踏み入れるのは初めてです。
国立演芸場は、毎月定席(じょうせき)公演を開催しています。上席(かみせき):毎月1〜10日、中席(なかせき):毎月11日〜20日という日程です。その中で、二月の中席は『鹿芝居』というものを上演しています。
先月、国立劇場に「初春歌舞伎」を観に行った時、隣り合わせになった方からこの鹿芝居のことを教わりました。
噺家が芝居することをもじって『鹿芝居(しかしばい)』と言い、芸の幅を広げる一環として始めたものだそうです。
この『鹿芝居』は人気があって、これだけを観に来るお客さんも多いとか・・・。教えてくれた方も相当の歌舞伎ファンで、亡くなった勘三郎と一緒に撮った写真を何枚も持ち歩いていて、「私の宝物なのよ!」と見せてくれました。幕間のわずかな時間をしゃべり続ける「通のおばさま」のおかげで、今回『鹿芝居』を観ることにしました。
歌舞伎の常連さん達が集まる席で観劇していると、幕間のおしゃべりの中でこういった情報を教えてもらえることが時々あります。
「演芸場内」

「本日の演題」

知っている噺家、落語家は一人もいませんでした。前座の落語からちょっとした手品も含めて、巧さはそこそこ?から、イマイチまでです。しかし、庶民的な雰囲気でなぜか?ホッとする感じがします。ちょうどお正月、コタツでみかんを食べながら、ダラダラとお笑いのテレビを見ているような感覚です。
今回の鹿芝居は、残念ながら歌舞伎演目ではありませんが、「人情裏長屋」というオリジナルの話で、ほのぼのとしていて肩の凝らない舞台です。歌舞伎役者から手ほどきを受けているだけあって、衣装も化粧も本格的です。女形がいたり、舞踊があったりと頑張っていました。途中、台詞を忘れてアドリブで誤摩化したり、噺家なのに正座が苦手なのか?足がしびれて立ち上がれない役者?が何人もいたりと、別の面白さが大受けでした。最後に演じた噺家全員で手ぬぐいを舞台から投げたり(取れなかったのが残念ですが)、終演後は出口でお見送りまでしてくれました。
『鹿芝居』は、なかなか面白いです。次は、ぜひ歌舞伎の演目で観てみたいです。
料金も懐に優しく、一般は2,100円、シルバー(65歳以上)1,300円です。笑って、ほのぼのしたい方にはオススメです。
野の花一番はやっぱり「オオイヌノフグリ」


出掛ける前に、ちょっと多摩川の土手を覗いてみました。
そろそろ春一番の野草が咲く頃です。
「オオイヌノフグリ」か「ホトケノザ」か「ツクシ」か・・・・、
何れが一番先に咲くのかなと毎年気になっていました。
このところ暖かかったので一気に咲いたのでしょうか?
「オオイヌノフグリ」が日当りの良い斜面にたくさん咲き誇っていました。
いよいよ春がスタートしています。
時代物は、やっぱり吉右衛門!
二月大歌舞伎「夜の部」は、ちょうど祝日にあたりました。バレンタインデー前の祝日の銀座三越デパ地下の混雑ぶりに辟易しながら、観劇用のお弁当をなんとか手に入れて歌舞伎座へとやってきました。今月は、ちょっとお客の入りがあまりよくない気がします。


「夜の部」の見所は、中村吉右衛門の『一谷嫩軍記(いちのたにはたばぐんき):陣門、組打』です。
源氏の武将・熊谷次郎直実役を中村吉右衛門、直実の子小次郎直家役を尾上菊之助が演じます。
源平合戦の時代、平家の敗色が濃厚となる中奮闘する平敦盛と熊谷直実が海上で一騎打ちになります。敦盛を組み伏せ、討ち取ろうとしたところ、この若武者は敦盛になりすました小次郎でした。直実は恩義ある人の子である敦盛を救うため、我が子小次郎を敦盛として討ち取ります。親が子を討つという悲劇の極限を表す場面です。
吉右衛門は、重厚で悲劇的な時代物が最も巧い役者です。観ている側も感情移入でき、舞台にどっぷりと浸ることができます。健気で美しい若武者・小次郎役に菊之助は、ピッタリです。実際のところ義父と息子という関係でもあり、実に素晴らしい舞台でした。
『一谷嫩軍記』は長い長いお話で、よく上演されるのは、その内の「熊谷陣屋」です。この「熊谷陣屋」をより深く理解するためにも「陣門・組打」を観ておくことはとても大切です。めったに上演されないので、興味のある方はこの機会に観ておくことをお薦めします。

『筆屋幸兵衛』は、明治維新の没落士族を描いた物語です。筆を売って細々と生計を立てている幸兵衛は、妻に先立たれ、三人の子供を抱え貧苦に喘いでいます。一家心中を試みますが、あまりの辛さに発狂してしまいます。この幸兵衛役を松本幸四郎が演じています。
幸四郎は、己を良くわかっている役者です。自分に合った役を心得ているので、ハズレがありません。今回も発狂後が、もの凄く面白くてあまりにハマリ過ぎていて、地でいっているのか?演じているのか?境目がわからなくなる程です。
最近は、幸四郎の舞台を良く観ます。どれもはまり役で楽しめますが、やっぱり一番は『不知火検校』です。これは、ぜひもう一度やってほしい演目です。今度やったら、毎日でも観に行きたいと思っています。これは、歌舞伎として良いという訳でも、芸術的である訳でもないかもしれません。しかし、面白いのです。何度も観たくなる魅力的な舞台です。幸四郎の凄さ、素晴らしさを余すところなく出し尽くした最高傑作です。

二月の歌舞伎座のお楽しみは「地口行灯」がいたるところに飾られることです。浅草の伝法院通りにも飾られているのでご存知の方も多いと思いますが、言葉遊びで洒落を競い合った楽しい行灯です。
歌舞伎座の行灯は芝居に因んだ洒落が多いので、楽しめるかどうかは歌舞伎の知識次第です。
一番面白かった物を載せてみました。
「仮名手本忠臣蔵」に登場する高師直(こうのもろのお=吉良上野介の名前を役名では高師直に変えています)をもじった洒落です。見ていて、ニヤッとしてしまいました ^^
二月大歌舞伎 歌舞伎座 昼の部
一 一谷嫩軍記 陣門・組打
二 神田祭
三 水天宮利生深川 筆屋幸兵衛
浄瑠璃「風狂川辺の芽柳」清元連中
ヒマラヤスギの樹液

この木は、生田緑地内「かわさき宙(そら)と緑の科学館」前のヒマラヤスギです。
ヒマラヤスギの原産は名前にあるとおりヒマラヤです。
日本全国の公園などで植樹されてますが、
ヒンドゥー教では聖なる木として崇められ、
アーユルヴェーダでは、病気を治す樹とされています。
木肌だけみても力強さが伝わると思いますが、
強く生命力に満ちあふれ、冬の寒さにも青々と凛として立っています。
何年も前に枝を切り落とした後の切り口からは、今でも樹液が満ち満ちて流れ出しています。
アオスジアゲハの蛹

珍しいものを見つけました。
あまりにも緑が鮮やかで、最初はビニールか何かが張り付いているのかと思い近づいてみると、
昆虫の蛹のようです。
細い糸のようなもので括り付けられ、
葉の葉脈と同じようなラインが入っています。
調べてみると、「アオスジアゲハ」の蛹でした。
生田緑地では一二を争う、美しい蝶の蛹です。
このまま誰にも取られずに、無事に羽化して美しい姿を魅せてくれることを願います。

アオゲラ

生田緑地でよく目にするキツツキは「コゲラ」で、一年中見かけます。
今年の冬は「コゲラ」を見かけることがなく、よく「アオゲラ」と遭遇します。
昨年まで見かけなかったのは、こちら側に見つける能力がなかったのか、いなかったのか?
野鳥は一度目にするとよく見つけられるようになるので、たぶんこちら側の問題なんでしょう。
頭と頬にある赤い丸がとってもチャーミングです。
大きさは「コゲラ」より大きく、木の幹に縦に留ります。
日本の固有種なので、日本でしか見られない野鳥です。
二月大歌舞伎:昼の部見所は、幸四郎と菊之助!
暦の上では「立春」ですが、この時期が一番寒く風邪もインフルエンザも大流行というのは、ちょっと皮肉な気がします。
とは言え、梅の花も咲き始め、杉花粉も飛び始めたりと春が近づいているのも確かです。
二月の大歌舞伎は、まず「昼の部」を堪能してきました。


ちょっと間が空くと、久しぶりの観劇と感じてしまいます。
「昼の部」の見所は、『積恋雪関扉(つもるこいゆきのせきのと)』です。常磐津物の舞踊の大曲です。
正直、話の筋は観ていてもよくわかりません。勉強してもよくわかりません ^^; なにしろ初演台本が残っていないので、背景や前後の筋立てがわからないままなんです。まぁ、分からなくてもそこは劇舞踊ですから問題はないんですけど。歌舞伎にはよくあることです。
出て来るのは三人だけです。関守の関兵衛(実は謀反人の大判黒主):松本幸四郎、小野小町姫と傾城墨染(実は小町桜の精):尾上菊之助、良峯少将宗貞:中村錦之助という配役です。この三人が、任にピッタリとはまっていて素晴らしいのです。
上演中、ほとんど役者の台詞はありません。台詞部分も常磐津が語ります。その常磐津の音楽と語りに耳を傾けながら、当て振り(浄瑠璃や唄の文句に合わせて振りをつけます)やクドキ(女性が男性に踊りで心情を訴えるもの。歌舞伎に出て来る女性は積極的です^^)など舞踊の技を駆使した舞台劇を楽しみます。
歌舞伎を観はじめた頃は、時代物や世話物などのいわゆる劇に夢中で、舞踊はただただ眠くなるばかりでした。見慣れて、浄瑠璃の語りが耳に入ってくるようになり、舞踊の素晴らしさに気付き目が行くようになってから、こういう舞踊劇こそ歌舞伎の魅力の本質なのかなと最近になって感じ始めてきました。まだまだ修行は続きます。
酔っ払い役をやらせたら天下一品の幸四郎、おどけた振りの踊りも見事です。お姫様役に必要な気品をもつ菊之助は、墨染、桜の精の持つ色気や妖艶さと凄みを表現出来るだけの巧さを兼ね備えています。踊りの一つ一つの所作が実に丁寧で美しい。宗貞役の錦之助は、少将としての品格と、上品に踊る格好良さが光ります。三人の役がピッタリとはまり、バランスが良くとれた完成度の高い舞台です。
1時間半近く、同じ場面で三人だけで演じられるこの演目は、役者にとっても相当難しいものだと思います。それを飽きさせること無く、「おぅ〜!」と思わせる凄い舞台でした。
二月大歌舞伎 歌舞伎座 昼の部
一 吉例寿曽我
二 彦山権現誓助劔 毛谷村
三 積恋雪関扉
ハクモクレンも一枚脱ぐ

構えていた程には雪が降らず、今日も良いお天気でした。
気温も10℃を超えると、やっぱり暖かく感じます。
蠟梅や梅も咲き始め、季節が少しずつ動き出してきた気がします。
ハクモクレンもどうやら一枚目の毛皮を脱ぐみたいです。
重ね着なので花吹くまでにはまだまだですが、
ちょっと嬉しい発見でした!
ブログの整理
今日は写真はありません。
アメフトも全豪テニスも終わってしまい、こんなお天気では外にも出掛けられず、少し気が抜けたのでブログの整理をしてました。
パッと見あまり変わってませんが、カテゴリを整理しリンクを付けてみました。
生田緑地の草花を中心に図鑑的なブログを目指して作りかけていましたが、カテゴリだけが長く見にくくなってきたので、草本植物として整理しました。将来、ブログからホームページへステップアップでもしたときに再チャレンジしてみたいと思います。
観劇部門は、歌舞伎とともに今後は力を入れていく予定のバレエを際立たせ、その他の舞台は一括りに納めました。
また、歌舞伎とバレエのファンが少しでも増えるようにと願いを込めて、リンクを少し貼付けてみました。いづれも私達がよくお世話になっているサイトです。
今後ともよろしくお願いします。
南十字星夫の携帯がついに使えなくなったので、業務連絡です。
「おしゃれタウンの亀屋万年堂好きさんへ」
携帯が壊れる前に、頼まれていた二方への連絡は済んでいます。
ご安心ください。
携帯再開へは、なお数日かかる予定です。
生田緑地の梅も開花しました
数年ぶりに風邪をひいてしまいました。
思い起こせば、浅草あたりで風邪菌をもらってきたようです。
家の中をぐるぐる巡っていきました ^^;
やっと風邪も治まり、久しぶりに生田緑地の巡回です。
各地の梅の開花情報が伝えられていたので、そわそわしてました。


梅は、満開の時よりも咲き始めの頃がいいですね。
膨らみ始めた蕾の中に、一つ二つと咲いている景色が美しいです。

梅園もまだこんな感じです。先日の雪がまだ残っていました。明日はまた真っ白になることでしょう。

今年の奥の池は凍ってません。例年なら厚い氷に覆われているこの時期、こんなに寒い日が続いているのに不思議です。水温は思いのほか温かいのでしょうか?
暫く引き蘢っていたので、久しぶりの生田緑地は気持ちよかったです。