明治座 花形歌舞伎(昼の部)
五月は、明治座で市川染五郎を座長とする「花形歌舞伎」を開催しています。
ゴールデンウィーク最後の今日は、ちょっと肌寒く衣替えを終えてしまった方には「エ〜っ!」と思うような一日でした。そんな中、まずは昼の部から楽しんできました。

三つ目の演目「邯鄲枕物語(かんたんまくらものがたり)ー艪清の夢ー」は、明治38年以来の上演となる珍しい作品です。
人生の可笑しさをほのぼのと描いた作品で、役柄が染五郎に合っていて、見終わった後心がほっと温かくなるような気がします。
最近は、染五郎の出番もやたらと多く、初役、座長と大忙しです。観る方も染五郎に合った役柄がわかるようになってきました。染五郎もいずれは幸四郎の名を継ぐことになると思いますが、父、松本幸四郎と同じ芸を継ぐようにはならないし、なれないでしょう。雰囲気も役柄も全く異なる役者です。染五郎にしかできない役を見つけ磨いていってほしいと感じました。 これからが楽しみな役者の一人です。
他には、中村亀鶴が「釣女」の醜女、「邯鄲枕物語」の判蔵と盗賊唯九郎で芸域の広さを魅せてくれました。名脇役になってきましたが、いつかは主役が観てみたいなと思わせる役者に育ってきました。
明治座五月花形歌舞伎(昼の部)
一 義経千本桜「鳥居前」
二 釣女
三 邯鄲枕物語「艪清の夢」
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