藤十郎一世一代の「曾根崎心中」
3月に引き続いて、歌舞伎座では「鳳凰祭」大歌舞伎が開催されています。
4月の昼の部は、何と言っても坂田藤十郎の「曾根崎心中」が一番の見所です。「一世一代」の言葉に色々な思いを託し、昼の部の歌舞伎に行ってきました。

地下の木挽町広場に「くまモン」が・・・

木挽町広場は、毎月必ず新しいものを見つけることができます。
今回は、等身大の「くまモン」がこんな姿で飾られていました。歌舞伎座限定のくまモン商品も並べられ、歌舞伎座進出も果たした模様です。「すごいな〜、くまモン!」

歌舞伎の「曾根崎心中」は、近松門左衛門の原作をもとに宇野信夫の脚色で復活したものです。
藤十郎は、初演以来お初を1300回以上勤めるあたり役です。この役を演じるのも最後となるのか? 徳兵衛役の翫雀(藤十郎の長男)とのコンビも最後となるのか?と考えると感慨深いものがあります。このコンビの「曾根崎心中」を観るのもこれで、3回目か4回目になります。お初役は、藤十郎をおいて他にできる役者はいません。徳兵衛役の翫雀も、来年1月「鴈治郎」を襲名したら、もうこの役はやらないのでは?と、思います。ラストチャンスと考えると、もう一度観ておきたいような気もしてきます。
今月の演目「壽靭猿(ことぶきうつぼざる)」で、坂東三津五郎が復帰を果たしました。昨年来膵臓がんで闘病生活を送っていた三津五郎が、舞台に戻ってきてくれたことは、本当に嬉しい限りです。
特に、昨年8月の納涼歌舞伎「髪結新三」は素晴らしい舞台で、第21回読売演劇大賞で最優秀男優賞を受賞しています。今の歌舞伎界になくてはならない存在の一人です。踊りの名手であり、亡き中村勘三郎の遺志を最も強く受け継ぐものとして、これからも頑張っていってほしい役者です。
鳳凰祭四月大歌舞伎 昼の部
一 壽春鳳凰祭
二 鎌倉三代記
三 壽靭猿
四 曾根崎心中
スポンサーサイト