今年のブログを振りかえって!
いよいよ大晦日!
一年で一番ホッとする時間でしょうか?
「NHK紅白歌合戦」〜「ゆく年くる年」〜「箱根駅伝」というパターンはずっと変わらない定番パターンです。気に入ったパターンがあると不思議と安心してリラックスできる感じがします。
今年のブログもネイチャーフォトと歌舞伎が半々ぐらいな感じでした。海に行けなかったのが残念でしたが、来年はまた頑張って海の生物もご紹介出来ればなと思っています。
植物は、「タマノカンアオイの花」と「カラスウリの花」を載せることが出来たのが一番の成果でした。
そして、最後にもう一つ。季節外れではありますが、絶滅危惧種「コマツカサススキ」をご紹介しておきたいと思います。地味ですが大変貴重な植物で生田緑地でも一時期消滅したか?と思われていましたが、数年前に再び発見されました。貴重な植物は盗掘の恐れが強いため、季節外れの今、ご紹介しておきたいと思います。

私達のなかでは、蝶24種、野鳥49種を掲載出来たのが今年の努力の成果でした。場所が分かれば後は撮影のタイミングを図るだけの植物と違い、蝶や野鳥は出会いが全て!まだまだこちらの勉強不足で気が付かなかったもの達が沢山いると思うので、また勉強を続けていきたいと思います。
そして、お待ちかねの!?(誰も待ってないかな ^^; )今年の『歌舞伎ベスト10』の発表です。
待たれていなくても、これだけは発表せずにいられません!!
観劇した総演目数は、同一演目で別公演のものを含めて93演目に上ります。
第一位 「不知火検校」9月新橋演舞場 幸四郎
4回も観に行った断トツの一位です。正に幸四郎しか出来ないであろう当たり役で
す。
検校に上りつめた富の市が三味線を弾きながら小唄を歌っている名シーン!
幸四郎の三味線と小唄は本当に巧いのです。

第二位 「仮名手本忠臣蔵五・六段目」11月歌舞伎座 菊五郎
後世に手本として残る名舞台でした。
第三位 「熊谷陣屋」4月歌舞伎座 吉右衛門
新歌舞伎座杮葺落に相応しい力のこもった熱演は忘れられません。
第四位 「黒塚」3月御園座 猿之助
昨年、團十郎の品格のある阿闍梨姿が忘れられません。
第五位 「義経千本桜 四ノ切」3月御園座 猿之助
亀ちゃんの宙乗りは既に伝説の舞台になりつつあります。
第六位 「将門」4月歌舞伎 玉三郎
蝋燭の明かりで照らされた花道の玉三郎は幻想的で美しさが際立っていました。
第七位 「義経千本桜 渡海屋」10月歌舞伎座 吉右衛門
渡海屋は、獅童や海老蔵もやりますが、まだまだ吉右衛門には及びません。
第八位 「陰陽師」9月歌舞伎座 染五郎
花形役者による新作歌舞伎。妖かし達の跋扈した中世をよく表してました。
第九位 「髪結新三」8月歌舞伎座 三津五郎
勘三郎の当たり役を三津五郎が名演。この後、病気療養するとは思いませんでし
た。
第十位 「伊賀越道中双六」11月国立劇場 翫雀
藤十郎と親子逆転の迷舞台。翫雀の老け役が大当たり。
順位をつけるのは大変でした。面白くて大笑いした舞台もたくさんありましたが、やはり名演技、名舞台の中からのトップ10になりました。来年はまたどんな舞台に出逢えるのか楽しみです。
では、よいお年をお迎えください。今年もありがとうございました。

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蜜柑は『丸マ』のサイズS!
今年の年末は忙しく、生田緑地や野鳥の写真はアップ出来そうにありません。
大掃除や年始の準備の傍ら、ホッと一息と蜜柑箱から蜜柑を取り出し、一つまた一つと頬張りながら、そうだこれを出そうかなと思ったのが美味しい蜜柑の話。
果物大好き一家の我が家では、一年を通して旬の果物を欠かしたことはありません。一人一人好みの果物は違いますが、南十字星夫の大好物は梨と蜜柑!特に今の時期の蜜柑は大好物で、朝から晩までちょいちょい食べ進み、子供の頃から手が黄色くなるまで食べてしまいます。
そして最近のお気に入りは、この丸マ印の「真穴みかん」。一つ一つ丸マのシールが貼られています。いろいろ食べましたが、いまのところこれが一番のお気に入りです。
サイズはSがお奨め!瑞々しさと糖度は大きいサイズよりSが一番甘くて美味しいです。まあ、沢山食べ過ぎるのでSにしてと言われているってこともありますが ^^; 本当に甘くて美味しいです。
スーパーにも年末になると少し置かれますが、やっぱり八百屋さんの方が美味しいですね。昨日、10kg箱を仕入れてきました。これで心置きなく食べられ安心して箱根駅伝まで楽しめます。
やっぱりお正月は、お餅と蜜柑は欠かせません!

クリスマスは、歌舞伎座の楽日!
歌舞伎座はクリスマスの日が千秋楽と重なりました。そして、私たちの歌舞伎観劇も今年の最後の見納め日となりました。
空気はキ〜ンと冷えきってますが、気持ちは熱いクリスマスです。

11月に続いて2ヶ月連続公演の「仮名手本忠臣蔵」の夜の部を観劇。月が変われば、また観劇三昧の日々が始まりますが、やっぱり今年の歌舞伎は終わりなんだなと思うと感慨深いものがあります。

すべてを先月と照らし合わせて観るというのは、もの凄く役者の力量が明確になって演じる者も観る側も怖いものがあります。
今月の夜の見所は「一力茶屋の場」。「仮名手本忠臣蔵」で一番人気の幕です。この場だけ単独で上演されることもよくあります。そしてなんといっても、今月は遊女おかるの役を坂東玉三郎、おかるの兄寺岡平右衛門を海老蔵が演じるため、売り出し直後から全席売り切れの大入りです。
玉三郎の美しさは今も健在であり、今回の役はそこに可愛らしさも加わり、海老蔵とのやりとりが眩しい輝きを放ってました。やっぱり玉三郎は所作の一つ一つが美しく品格があります。
大星由良之助(大石内蔵助)は幸四郎。「一力茶屋の場」は、由良之助が祇園の茶屋で放蕩にふけっている場面ですが、こういった酔ったぱらい役の幸四郎は絶品です。この場面の由良之助は、先月の吉右衛門より幸四郎の方が合っている気がします。
ベテランと花形役者の「忠臣蔵」の比べは、全体としてはやはりベテランに軍配が上がります。ただ、花形の頑張りも目を見張るものがありました。まだまだ修行ですがこれからが楽しみです。
「過去の歌舞伎座四代のレリーフ」

「筋書」の表紙の日本画原画です。歌舞伎座は筋書きも手を抜きません。

友だちからのクリスマスプレゼント「シュトーレン11店舗の詰め合わせ」

お友達からクリスマスプレゼントをいただきました。ドイツのクリスマスには欠かせない「シュトーレン」ですが、いずれも名のある名店11箇所のものを集めて詰め合わせてくれました。味比べの舌が試される緊張のプレゼントです(笑)
昨日の歌舞伎のお供は、この中の2つを「今日のお供」として持っていきました。
どれもとっても美味しかったです。全部食べ比べしてその順位は・・・いずれ発表できるかも・・・!?
能楽師の卒業論文『道成寺』
歌舞伎では女方の大曲「京鹿子娘道成寺」。大好きな歌舞伎舞踊の演目ですが、もともとは能「道成寺」から取材し移入させたものです。能の中でも一番観てみたかった演目は歌舞伎とはまったく違うものでした。
昨日の観世能楽堂では、『鵜澤雅 十七回忌追善能』と題して、鵜澤雅の長女鵜澤久さんとその娘光さんが親子で能を舞いました。光さんにとっては師匠から許され能楽師として一人立ちする大事な演目『道成寺』。能楽師にとっては卒業論文といわれています。
終演後の「観世能楽堂」の舞台

参考までに昨日の番組と主な演者を記しておきます。
午後十二時半開演 仕舞 半 蔀 仕舞 鞍馬天狗 仕舞 敦 盛 舞囃子 百 萬 観世銕之丞 能 鸚鵡小町 シテ 鵜沢久 笛 一噌仙幸 ーーー休憩15分ーーー 狂言 泣 尼 シテ 山本東次郎 仕舞 実 盛 仕舞 野 守 一調 胡 蝶 観世清和 太鼓 観世元伯 ーーー休憩15分ーーー 能 道 成 寺 シテ 鵜沢光 大鼓 亀井忠雄 小鼓 鵜沢洋太郎 終演予定午後六時過頃 |
能会はさまざまな番組で構成されています。「仕舞」は曲の一部分を素踊りの、地謡だけで舞い、「舞囃子」は主要部分を素踊りで地謡と囃子で舞います。「一調」とは、能の一部分を謡一人、鼓一人で演奏し、通常よりも複雑な手配りで打つ一騎打ちです。
15分ずつの休憩が2回入るとはいえ、6時間超えの観能は正直かなり堪えます。歌舞伎で慣れているとはいえ、歌舞伎より1時間半も長いので大変です。各流派の定期能も大体5時間超なので、これから能をご覧になる方は国立能楽堂などの短い番組からの観能をお勧めします。
鵜澤光さんは弱冠30歳の能楽師ですが、『道成寺』という大作に挑みました。

能の『道成寺』を観るのは今回が初めてです。歌舞伎とは、全く異なる謡と踊りですが、特に『乱拍子』が圧巻でした。上に詞章の一部を載せていますが、赤く囲った[乱拍子]と書かれた一行が最大の見所で、この一行で約100分の上演時間の内、1/3以上が費やされます。
「雑誌の切り抜き」

上は、雑誌の切り抜きになりますが乱拍子の雰囲気を御伝えしたくあえて載せてみました。
上から大きな鐘が吊されています。「乱拍子」から「急急ノ舞」の後、上から落ちてくるこの鐘の中に飛び込みます。
この鐘には重りがつけられていて100kg近い重さがあります。
「乱拍子」とは、囃子は小鼓だけで奏し、シテ(面を付けた人)が足遣いを主とした特殊な舞いです。長い間を置いた鋭い掛け声や小鼓の打音と同時にシテは足を踏み出したり爪先を上げ下ろして、足拍子を踏んでいくものですが、その緊迫感、息を呑む静寂さが体中の毛穴ひとつひとつから染込んでくるような感覚に襲われました。シテと小鼓の一対一の緊迫した真剣勝負です。蛇体となった女が道成寺の石段を身をくねらせながら一歩一歩登っていきます。
この後に続く「急ノ舞」との静と動とのコントラスト、白拍子の放つ妖気さが漂います。鐘入りのスリルと大掛かりな仕掛け、狂言方のめざましい動き、僧侶たちと蛇体との激しい闘いへと息付く暇もありません。
大鐘のセットから、最後の片付けまで大人数を要し、囃子方からシテ、狂言方まですべての人たちが大汗をかく大演目であることがわかりました。ずっと観たいと思っていても、なかなかやらない演目なわけです。もし、今後『道成寺』をやる場合は必ず観たいと思いました。
「追善能」ということもあって、大好きな大鼓の亀井忠雄さんや笛の一噌仙幸さんの人間国宝の方や観世流の家元観世清和さんなど蒼々たるメンバーで、見応えのある見事な舞台でした。
魂を込めた演奏を終えた亀井忠雄さんの燃え尽きた感のある退場が印象的でした。72歳になる亀井さん、まだまだ頑張って名演奏を聴かせて貰いたいです。
ミューザで『第九』
年末の大掃除や用事の片付けですっかりブログの更新が滞ってしまいました。
皆さんは、大掃除や年賀状書きは済みましたでしょうか?
我が家は全室和室のため障子の本数が多く、のんびりやっていたら張り替えに三日間もかかってしまいました。
やっと一段落した昨日は、昨年に引き続き、年末の恒例にしたいと思っている『第九』を聴きに「ミューザ川崎シンフォニーホール」へ

昨年の「川崎市教育文化会館」に比べると、会場の大きさが全く違います。

取った席は、4階の一番後ろ・・・つまり天井桟敷、一番安い席です。ちょっと歌舞伎にかけ過ぎて(^^;)正直、遠いですね〜・・・歌舞伎座一幕席よりもっともっと遠いです。
大友直人指揮 管弦楽:東京交響楽団 合唱:東響コーラス

前半は、バッハの『ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲』です。
ヴァイオリンとオーボエは繊細で美しい音色を奏で大ホールにもかかわらず室内音楽を聴いている感じがしました。
コンサートホールは音響効果が良く音がとても響きます。小さな音や咳払いなど思いの外響き渡ります。年配の方で持ち物に鈴を付けている方がときどきいますが、ごそごそと荷物を動かす度に、鈴の音が響いています。落とし物防止で付ける気持ちも分かりますが、場所がら気になってしまいました。
いよいよ後半の『第九』は、去年の演奏の記憶が蘇りすごく期待が大きかったのですが、音がこもって大音量にならない物足りなさを感じてました。しかし、よ〜く考えてみると会場の大きさが昨年の倍以上になった上、一番後ろで聴いているため音が届かないということに気づきました。声楽の声や繊細な響きはよくとおりますが、うわっーっと大音響の洪水に飲まれたい場面ではボリューム不足が否めません。やはり歌舞伎もそうですが、良い席(高い席?)には、それなりの理由があるのです。「あ〜、もっと良い席で聴けば良かった!」と、残念でなりません。これからは、演奏される曲目によって席を選ばなくては。。。と反省です。
大合唱は素晴らしく、アンコール曲の『蛍の光』もジ〜ンと、心にしみるコンサートでした。
来年は、絶対もっと良い席で聴こうと固く心に誓うのでした。
先日、N響のシーズン会員になっている友だちと歌舞伎や音楽の話しをしていて、初めて気づいたのですが、歌舞伎などのお芝居は圧倒的に女性の観客が多いのに対して、クラシックコンサートは男性の方が多いのです。
気にしてみて見ると、休憩時間に男性トイレが行列をなしていた!というのは、確かに珍しい光景です。
観劇は女性同士連れ立った来る方が多いのに対し、男性は一人で来る方が多いようです。
女性は観ることが好きで、男性は聴くことが好きなのか?それとも男性は引きこもりがちなのか?面白い発見でした!
国立能楽堂で能の勉強
12月23日に「観世能楽堂」で観能を予定している能『道成寺』能『鸚鵡小町』の事前講座が、国立能楽堂で開催されました。昨日は、張り切って勉強しに出かけてきました。
能によっては、こうした事前講座が一週間前に用意されているので、とてもありがたいです。

今回は『鸚鵡小町』を故鵜澤雅氏の長女鵜澤久さんが、『道成寺』は久さんの長女鵜澤光さんがシテとして演じます。
女性能楽師はまだまだ少なく、2004年に22人の女性能楽師が誕生しました。能楽600年の歴史の中でも初めてで、鵜澤久さんはその中でも最年少でした。能楽師は、重要無形文化財総合指定能楽保持者として認定されて初めて能楽師と呼ばれます。光さんは職業として能を行なっていますが、認定されるまでは修行者ということになります。
二人はシテ方観世流銕之丞家が主宰する「銕仙会(てっせんかい)」に所属し、観世宗家の分家である観世銕之丞家の流れを汲むシテ方です。

「国立能楽堂2階講義室」

主催者側が、驚くほどの盛況ぶりで資料が足りなくなってしまいました! 100人ぐらい来ていたように思います。
講師は、日本女子大学教授の石井倫子さん。第1部は1時間半ほどの講義で、2部は石井先生と久さん光さん3人による対談でした。
「資料と詞章(ししょう)」

「能」の鑑賞は、まだまだ日が浅く「歌舞伎」に出て来る演目を追うようにしています。
今回は『道成寺』ということで、ぜひ観ておきたいと思いました。歌舞伎では「娘道成寺」「二人道成寺」「奴道成寺」など多くの道成寺ものがあり、毎年どこかで何かしらの『〜道成寺』が上演される超人気演目です。
歌舞伎に比べ、「能」はかなり難しいものだと講義を聴きながらしみじみ感じました。「伊勢物語」「更級日記」「枕草子」「古今和歌集」のほか「大日本法華経験記」も出てきます!?もう少し古典を真面目に勉強しておけばよかったとシミジミ・・・ ^^;
各々の演目の文化的歴史的背景を古典文学を通して踏まえていないと理解できないことも多く、その背景を知らないと能を聴く楽しみが半減してしまうこともわかりました。
「能」を鑑賞する人たちは、とても勉強熱心な人が多いです。
講義の方は、石井先生のくだけた分かりやすい説明のお蔭で、少しは理解が出来ましたが、対談は聞き慣れない言葉がたくさん出てきて??の連続です。歌舞伎を本格的に観始めてから10年くらいは経つので、能も大丈夫かなと思っていたら大間違いでした。基礎の基礎から勉強です。
ほんのちょっとの勉強会ですが、今後の勉強の励みにもなり、実際に演じる能楽師にもお会いできて親しみを感じ、1週間後の舞台がとっても楽しみです。
師走の国立は〈忠臣蔵物〉
歌舞伎座では、ご存知のとおり忠臣蔵本編『仮名手本忠臣蔵』を通し狂言で上演しておりますが、国立劇場では「知られざる忠臣蔵」と銘打って、忠臣蔵外伝を上演しています。
十二月は、この際どっぷり「忠臣蔵」に浸かろうと思い・・・正直、余り期待せずに国立劇場に行きました。ところが、期待を良い意味で大きく裏切る素晴らしい舞台です。
「知られざる忠臣蔵」

◎第一演目は『主税と右衛門七(ちからとえもしち)』
赤穂浪士四十七士のうち、十代で討入りに参加した大石主税と矢頭右衛門七の友情と討入り前夜の不安と動揺を淡い恋を織り交ぜ、そんな二人を温かく見守る大石内蔵助の苦悩を情緒豊かに描いた作品です。
この作品は、昭和34年初演で現在の松本幸四郎、中村吉右衛門兄弟のために書かれた新作歌舞伎でした。心温まる傑作なので、もっと上演して欲しいと思いました。
◎第二演目は『弥作の鎌腹(やさくのかまばら)』
播磨屋(中村吉右衛門家)の家の芸(秀山十種)のひとつで、初代吉右衛門の当たり役を当代吉右衛門が初役で挑みました。
義士の千崎弥五郎の兄で、正直者の百姓弥作が主人公となる「忠臣蔵外伝」の代表作です。
弥作は、帰郷した弟弥五郎から討入りの計画を打ち明けられ、固く口止めをされますが、義理ある代官からの弟の縁談を断るため秘密を漏らしてしまいます。それが悲劇へと・・・。正直者で人の良い弥作のつつましくも穏やかな幸福な日常が、討入りという大事に巻き込まれ壮絶な最期を遂げる作品です。
実直な心根と弟を思う兄の優しさを演じる吉右衛門は、まさに円熟期を迎えた卓越した演技で魅せます。
今回は、花道すっぽん脇の席でしたが撃った鉄砲は火薬の匂いがしました。目の前で食い入るように見ていても、その仕掛けはわかりませんでしたが、本物にこだわる歌舞伎の凄さを肌で感じた瞬間です。
◎第三演目は『忠臣蔵形容画合(ちゅうしんぐらすがたのえあわせ)』
「仮名手本忠臣蔵」の大序から七段目まで舞踊化した作品です。
各段が機知に飛んだ着想で描かれ、三人上戸、盆踊り、早替わり、人形振りの趣向で彩られています。一味違う面白さで新しい振り付けと作曲により約60年振りの上演です。
「こういう仮名手本忠臣蔵の描き方もあるのか!」という驚きと、盛りだくさんの歌舞伎の技と巧みが織り込まれた宝箱のような楽しい舞台です。
くろごちゃんお目見え

日本一目立たないマスコットとして活躍中です!「ゆるキャラグランプリ2013」で、全1580体中326位だそうです。目立たない割には、なかなかの健闘ではないでしょうか。
くろごちゃんの名刺

くろごちゃんから名刺もらっちゃいました ♪ 実は、この名刺いくつか種類があります!
「忠臣蔵」には、本伝、外伝、銘々伝といろいろあります。歌舞伎にも沢山の「忠臣蔵」があって、まだまだ見ていないもの、なかなか上演されないものなど、奥が深いなぁ〜と思います。
国立劇場は、普段上演されない素晴らしい演目を見つけ復活させてくれます。聞いたことのない題名が多いのもそのためです。期待をはるかに超える作品に出逢えるチャンスがあります。今後も国立劇場の舞台は、目が離せません。
代役の海老蔵初挑戦で新しいタイプの高師直(吉良上野介)をつくる
いよいよ今年最後の歌舞伎座公演が始まりました。
演目は、11月に引き続いて『仮名手本忠臣蔵』ですが、幸四郎と玉三郎を上置きに花形歌舞伎役者中心の舞台となります。

今回の見所は、なんと言っても海老蔵と玉三郎かと思います。

病気療養中の坂東三津五郎の代役として、市川海老蔵が高師直(吉良上野介)を勤めています。
はっきり言って、今までに観たことのない「高師直」です。11月に同役を演じた市川左團次をはるかに超え、見事に演じた尾上松緑(昨年4月に新橋演舞場にて)とは、まるで異なる師直を演じてみせました。まさに新境地を開いた絶品の出来映えで、海老蔵にしかできない師直です。團十郎家の荒事、睨みの師直は、新鮮で魅力的なものです。
『道行』のおかると勘平は、絶世の美男美女の海老蔵と玉三郎で、余りの艶やかさ、美しさに場内が溜息で包まれました。見れば見る程、海老蔵は一度観てみたかった憧れの「海老さま」、祖父十一世團十郎にそっくりで、その横顔はほれぼれするほど美しい! 「海老さま!」と叫びたくなる衝動にかられます。

綺麗どころ?の着物の集団・・・歌舞伎座正面で記念撮影です。
歌舞伎座の真向かい2階は、假屋崎省吾の「花・ブーケ教室」があります。
今日の「お供」

歌舞伎座正面の交差点角にある『ぐんまちゃん家』で、「今日のお供」を買いました。味は。。。特にコメントはありません。

12月になると『忠臣蔵』の季節だと思うのは、やはり「日本人」ならではの感覚です。
歌舞伎を観ながら、季節を感じ、義理人情を感じ、忘れかけた日本を感じるのは、素敵なことだと思います。
充実感に満たされた一日でした。
師走を迎えた生田緑地
いまの生田緑地は、落葉の真っ盛り。歩いていると落葉がはらはらと降り注いできます。もみじの色づきはあまりよくありませんでしたが、生田緑地の秋のメインは黄色。地面は黄色い絨毯で覆われ、葉の少なくなってきた樹林帯は空がだんだんとひらけてきました。

民家園の古民家の軒先には吊し柿が。。。

メタセコイア林は茜色に染まって、とても綺麗です。

地元の子どもたちの服装も色とりどり。秋色に一役かっています。

冬の地元野菜『菅(すが)のらぼう菜』。川崎市多摩区菅(すが)地区の名産品です。

冬鳥「アオジ」がいよいよ登場しました。アオジが見られるようになると本格的な冬が到来した感じがします。

スズメとどこが違うか分かりますか?すぐ分かった方は立派なバーダーです ^^ 慣れてしまえば一目で全然違うのが分かります。
日本民家園
広大な生田緑地内には、「かわさき宙と緑の博物館」「岡本太郎美術館」「藤子・F・不二雄ミュージアム」「バラ園」などの他、「日本民家園」という全国から古民家を集めた屋外博物館が存在します。生田緑地内の施設では、昭和42年に開園した「日本民家園」が一番古く歴史があり、昔の向ケ丘遊園駅といえば遊園地か民家園というぐらい観光地でした。そんな日本民家園をちらっとご紹介します。

東日本を代表する古民家などが25棟移築され、そのほとんどが国や県の重要文化財に指定されています。古民家は維持保全が大変で、ボランティアによる「燻し」や「茅葺き屋根の葺き替え」などの保存活動が日々行なわれています。

園内では様々なイベントが1年を通して行なわれていて、正月の餅つきや昔語り、歌舞伎や人形浄瑠璃まで行なわれます。いままであまり紹介して来なかったので、来年からは少し民家園を取り上げていこうと思っています。

入口からも見える「旧原家住宅」。重厚な趣きのある建物です。

飛騨白川郷の合掌造り「旧山下家住宅」です。一階は蕎麦屋になっていて、ときどきここに蕎麦を食べにきます。地元の人たちが利用しやすいように、入場料を払わなくてもここだけは入れるように裏口があるんです。

一週間前の写真になりますが、茅葺き屋根に紅葉がよく映えます。
野鳥の季節到来!
冬鳥達の渡りが本格的にはじまり、待ちに待ったバードウォッチングのシーズンがやってきました。今年はどんな鳥達に出逢えるのか楽しみです!!
生田緑地は、落葉しないと探鳥は難しいので、まずは多摩川からスタートです。
「ホオジロ♂」

今回一番の写真はこの「ホオジロ雄」。いきなりこの子に出逢えるとはビックリしました。しかも凄く近くで。幸先のいいスタートです。
「チュウサギとコサギ」

嘴の色の黒い「コサギ」は一年を通して多摩川の留鳥になっていますが、コサギより一回り大きく黄色い嘴は「チュウサギ」です。まだ探鳥が未熟で見つけられなかったのか、いなかったのかは??ですが、昨冬は一度も見かけませんでした。
「オナガガモ♂」

白いラインが首から後頭部にかけて入っているのが特徴的な「オナガガモ」。ちょっと品がある顔をしています!?
「マガモのペア」

「マガモ」の雄は独特の緑色の頭で、すぐ分かりますが雌の見分けは難しいです。嘴の付根にオレンジ色の縁取りがあるのが特徴です。
「コガモの♀」

雌はこんな色合いの種が多いですね。この写真には写っていない嘴の色がマガモの雌とは違います。
「ユリカモメ」

飛翔の姿を撮るのは難しいです。この写真のように上からのショットは正に偶然の産物としかいいようがありません。ラッキー!
まだまだ鴨達の種類も数も多くありませんが、徐々に増えて来ています。コガモだけがやけに多いです。100羽ほどはいるでしょうか?
今冬の探鳥から、新兵器「NikonクールピクスP520」を導入しました。
超望遠のバズーカレンズは高価で手が出しにくく、フィールドスコープはマニュアルフォーカスのうえ、機動性が悪く、かといってこのまま300㎜レンズのままでは歯がたたずで悩んだ末の導入です。
動く鳥には不向きですが、水面をただよう多摩川では威力を発揮してくれそうです。今回も「ホオジロ」と「ユリカモメ」以外はクールピクスP520で撮影しました。
光学ズームで1000㎜相当、テジタルズームで2000㎜相当の威力はさすがの迫力があります。晴天時に限った使用になると思いますが、今年はこれで楽しんでみようと思います。
芸大陶友会陶芸展
陶芸にハマっている叔母は、自宅に焼き釜まで置いてしまう程の凝り性です。
芸大の先生方と一緒に毎年、陶芸展に出品しています。
そんな叔母の陶芸展を覗いてきました。


手ほどきをしてもらっている芸大島田教授にとっても褒めらた作品だそうです。
削った凹凸のある柄が精巧で、手間がかかっている花瓶です。花を活けてもステキですが、置物として飾っても雰囲気があります。

青の濃淡が鮮やかで、花が瑞々しく白地に浮かび上がるオシャレなお皿です。陶器専門店の棚に並べられてあっても、全く違和感が無い作品だと思いました。

名字から一字とった「せ」の字をデザインしたお皿です。
デザイン画を切り抜いて、石膏で彫って型を作るそうです。柄の部分が凹凸になっていて面白い作品です。

周りのカットがとっても難しいとのことです。
白くて上品な形の陶磁器で、大好きなお洒落なお菓子を入れておきたくなる器です。

オリジナルのデザインを石膏で作った型に被せて作ったお皿で、セットで使うとパーティーや、人寄せのテーブルで重宝しそうです。優しい色合いで、何を載せても料理が美味しそうに見えると思います。
毎年、色々な技術を身につけ焼き方も色づけも異なる作品を次々と制作しています。奥深い陶芸の世界にすっかりはまってしまったみたいです。旅先もすべて陶芸に関わるところで、日本を問わず、色々な国を飛び回っています。
焼き釜まで備えた工房を持っているので、陶磁器や漆器の大好きな私達もいつか陶芸を教えてもらいたいと思っていますが、忙し過ぎていつも飛び回っている叔母なのでいつになることやら・・・?