大阪歌舞伎三昧!
2泊3日の大阪歌舞伎三昧の旅から戻り、ちょっと気が抜けてしまったような感じがします。
記憶が消えてしまわぬうちに、歌舞伎の印象をご紹介したいと思います。
大阪松竹座の正面

道頓堀にある大阪松竹座は、モダンな趣きです。
舞台の雰囲気

舞台の幅は、木挽町の歌舞伎座の半分くらいな感じです。とってもコンパクトで2階席からも観やすい劇場になっています。
演目のポスター

昼の部は、『平成若衆歌舞伎』のために書き下ろされた「新・油地獄 大坂純情伝」です。映画「ウエストサイドストーリー」をモチーフに片岡秀太郎が、「新歌舞伎」として上演したいと夢を持ち続けていた演目です。
今をときめく片岡愛之助(秀太郎の養子でもある)を中心とする『平成若衆歌舞伎』が、はつらつとした切れの良い舞台を演じます。『平成若衆歌舞伎』とは、平成9年にスタートした「松竹・上方歌舞伎塾」の卒塾生と愛之助を座頭にした一座です。
本来の「油地獄」のどろどろした部分だけでなく、若さ故の哀しくも美しい甘酸っぱさをうまく「ウエストサイドストーリー」とからめた新作は、歌舞伎として楽しめる素晴らしい作品に仕上がっています。結局、3日目に一幕見席を手に入れて2回観ました。出だしの振り付けは、まさに「ウエストサイドストーリー」の雰囲気。合間合間に現れる翫雀の「見ていかぬかぁ〜見て行かぬかぁ〜、この世の因果、この世の不思議」と見世物小屋に呼び込むおどろおどろしい声。照明の使い方。三味線や鳴りもののモダンな使い方。など、新歌舞伎にふさわしい演出が随所に見られて、初めて歌舞伎を観る若い方々にも十分楽しめると思いました。
関東でも是非、上演してもらいたい作品です。
夜の部は、『夏祭浪花鑑』です。毎年どこかで上演される人気の演目ですが、通しで上演されるのはなんと51年振りのことです。現在上演されている「夏祭浪花鑑」は、東京の型が主流になっています。今回は、浪花風情たっぷりに十三世片岡仁左衛門から引き継いだ上方の型を片岡我當が、手取り足取り指導したものです。
今までに、海老蔵、吉右衛門の舞台は観たことがありますが、普段はあまり上演されない磯之丞の物語が展開する一味違った舞台です。愛之助の体を張っての熱演が光ります。
また、上村吉弥のお辰が素晴らしい演技だったので、2日目一幕見席で再度確認しました。大向うからも一番声がかかっていたのは、この吉弥だったような気がします。渋くて、迫力もある良い役者です。脇役ながら光る存在で目が行くのは、凄いことです。
「大阪寿司」

幕間の楽しみは、何といってもお弁当。
安くて美味しい、ご飯のぎゅぎゅぎゅっと詰まった「大阪寿司」は、お得感がいっぱいです。
二泊三日で、四回の観劇!
観光なし、美味しいものをゆっくり食べに行く時間もなしで、新幹線の時間ぎりぎりまで使っての大阪でしたが、旅行の中でもまた格別に楽しい最高に幸せな時間を過ごせました。
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