新作歌舞伎『陰陽師』
昼間は秋晴れで澄み切った青空、夜は中秋の名月が光り輝く日(9月19日)は、新作歌舞伎にふさわしい気がします。花形役者勢揃いの新作品なので、ちょっと奮発して1階席を確保したことも気分を盛り上げてくれてます。
「中秋の名月の歌舞伎座」

「SONY RX1R ISO1000、f/5.6、1/80」
「陰陽師板絵」

夢枕獏の伝奇小説を歌舞伎化し、新歌舞伎座で初めての新作歌舞伎として、今回「夜の部」に登場します。
魑魅魍魎(ちみもうりょう)が跋扈(ばっこ)する平安の都を舞台に、陰陽師(市川染五郎)と笛の名手源博雅(中村勘九郎)を中心に物語は進みます。朝廷に半旗を翻した平将門(市川海老蔵)や興世王(片岡愛之助)、将門を討伐する将門のかつての盟友藤原秀郷(尾上松緑)、将門の娘の滝夜叉姫(尾上菊之助)など、さまざまな人物が登場する一大スペクタクルとなっています。
打ち落とされた将門の首が、打った貞盛の首に喰らいついたり、首のない胴体が歩いたり、死んだはずの将門の五体を集め蘇生させ20年後に生き返ったり、大百足(オオムカデ)との戦いあり、宙乗りあり、煙幕あり、火花あり、雷ありとエンターテイメントとしても楽しめる舞台です。
染五郎のふわっとしたしなやかさ、大空間を圧倒する海老蔵の迫力、艶っぽく妖しげな菊之助の美しさ、重厚感のある野太い声の松緑の存在感、その他脇を固める個性的な若手歌舞伎役者たちなど、各々の役者が競い合い、高め合う舞台でした。これからの歌舞伎も十分期待できる!と、安心感が持てました。
新作「陰陽師」が、回を重ね練り上げられ古典として生き残っていくことを願います。
今日のお供「揚そふと」

こしあんの「あんドーナッツ」です。油っぽさが無く上品な甘さで、かなり美味しいです。
歌舞伎座内の3階にあるお店です。
「成田屋榮太郎飴」

亡くなった團十郎と海老蔵の親子二人が缶を飾る限定商品です。
おみやげには、最高かもしれません。次回は、買っちゃおうかな?と思ってます。
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