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イトトンボの同定は難しい




 先週、「(仮称)イトトンボ類」ということで写真を掲載しましたが、その後、多摩川での詳細確認とトンボに関する文献を読みあさった結果、同定することができましたので、再掲載します。
 「イトトンボ」の判別はトンボの中でも最難関であることが分かりました。大きく6種類に分かれますが、それが更に細分化され判別ポイントが微細で肉眼だけで判別するのは難しいです。
 今回、多摩川沿いにある池地で生息を確認出来たのは、「アオモンイトトンボ」と「クロイトトンボ」の仲間である「セスジイトトンボ」の2種類でした。



「アオモンイトトンボ♂」
アオモンイトトンボ♂
 上と下の写真を見比べてみて下さい。どちらも青っぽいイトトンボです。イトトンボの多くは、青っぽい色をしているので色で判別はできません。一番目の判定ポイントは、お腹にある節の色になります。トンボのお腹には節が10あり、これはどのトンボも同じでトンボの特徴です。「アオモンイトトンボ」は第8節が水色で、「クロイトトンボ」の仲間は、2節以上が水色になっています。

「セスジイトトンボ♂」
セスジイトトンボ♂ 
 「クロイトトンボ」の仲間も4種類ほどいるので、次の判定ポイントとして目の後ろの水色の紋(目玉のようにみえますが、目玉ではありません)に注目します。大きな紋が入っているので、これで2種類に絞られます。
 最後に、背中に注目します。背中のサイドの黒い部分に水色の長い筋が入っているのが分かりますか?この長い筋と目の後ろの大きな紋で「セスジイトトンボ」と判定できます。
 もう1カ所ポイントがあるのですが、写真を大きく拡大しないと分からない部分なので省略します。


「アオモンイトトンボの異色体の若い♀」
アオモンイトトンボ(若い♀) 
 この赤いイトトンボは、最初別種と思っていましたが、トンボの図鑑をみても赤っぽいイトトンボはありません。「アオモンイトトンボ」の若い雌です。雌は、雄と同色のものがあったり異色のものがあったりで、雌だけ見て種の判定はできないと思います。


「セスジイトトンボの交尾」
セスジイトトンボの交尾 
 今回は、「セスジイトトンボ」の交尾を始まりから最後まで観察することができました。交尾は、下の写真のように雄が雌の首を固定して雄雌直列になるところから始まります。
 雄に支えられた雌は、自分の腹部を前方に折り曲げ雄の副性器に接続させます。この副性器から精子を受け取ることにより交尾します。
 なぜ「副性器」かというと、本来の雄の性器は腹部後端にあるからです。雄の腹部後端は、雌を確保するのに用いられ交尾時には塞がっているので、あらかじめ腹部前端近くにある貯精嚢に精子を蓄えておき、交尾時には「副性器」から精子を受け渡します。このとき、雄と雌で一つの輪をつくりハート型の独特な形が作り出されます。


「セスジイトトンボの交尾直前」
♂が♀を捉えたところ 


 どうですか?
 昆虫の世界もなかなか奥深いです。

 昨日は、ここまで書いてうっかり消してしまいガックリして再び書く気力がおきませんでした。




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南十字星

Author:南十字星
 自然観察と歌舞伎が大好きな夫婦でつくっているブログです。生田緑地と伊豆海洋公園をフィールドにネイチャーフォトを楽しんでます。

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