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やっぱり玉三郎は素晴らしい!



 旬のばら苑情報を先に出したので日付が前後しますが、水曜夜の歌舞伎観劇記です。
 杮茸落公演は、三ヶ月間だけ三部制で今月の第三部は午後6時開演です。三部制の時間帯に慣れず、ちょっととまどいながらの開演待ちです。


「夕暮れ時の歌舞伎座」
夕暮れ時の歌舞伎座
 トワイライトゾーンの歌舞伎座は、ライトアップされて幻想的な表情を魅せます。いい雰囲気です。


「石切梶原板絵」
石切梶原板絵 
 第三部の最初の演目は、「梶原平三誉石切(かじわらへいぞうほまれのいしきり)」です。
 梶原平三景時(中村吉右衛門)が、刀の目利きを頼まれ鑑定しますがこれを不服として、人間二人を重ねて斬る「二つ胴」で試し切りをすることになります。情と智を兼ね備えた梶原景時を描いた人情味のある時代物を吉右衛門が熱演します。


「二人道成寺板絵」
二人道成寺板絵 
 二つ目は「京鹿子娘二人道成寺(きょうかのこむすめににんどうじょうじ)」です。
 「娘道成寺」は、歌舞伎舞踏の大曲で、女形の美のすべてを見せる所作事の代表作です。洗練された芸をいかに魅せるかは女形にとって腕の見せ所であり、一時間あまりを一人で踊りきる難曲でもあります。
 今回は、その「娘道成寺」を玉三郎と菊之助の二人で舞うという「娘二人道成寺」です。当代一の立女形と花形一の女形が踊り舞う、なんとも贅沢で夢のような競演です。この二人の道成寺は、今回で3回目になります。
 前回は菊之助の巧さに感動しましたが、今回は玉三郎の天才振りに脱帽しました。玉三郎は踊るだけではなく、目でも演じているのです。伏し目がちな目で匂い立つような色気と艶っぽさを、キッと見開いた目で恨みと嫉妬のない交ぜになったあだっぽさを見事に表現しながら踊っているのです。
 また、玉三郎の手拭いさばきの美しさは、見るものを虜にせずにはおきません。紅をぬぐう仕草と指でつまんだ手拭いの流れるような形、着物の衿に巻いた手拭いの優雅さなど、どの瞬間を切り取っても絵になる様は筆舌に尽くし難くただただ溜息ばかりがこぼれ落ちます。
 還暦を過ぎて一人で踊る「道成寺」を玉三郎は、封印しているらしいのですが、ぜひまた一人でやってほしいと願わずにはいられません。



「屋上庭園」
屋上庭園 
 ビル群の中にある空中庭園は、ちょっとほっとできる憩いの場所になってます。屋上庭園は、歌舞伎座に入場せずに地下広場にある直通エレベーターで向かいます。



「五右衛門階段」
五右衛門階段 
 屋上庭園からは下り専用の「五右衛門階段」を降りていくのがお奨めです。
 なぜ、五右衛門階段かというと・・・、
 歌舞伎ファンの間では有名な通称「山門」、本外題を「楼門五三桐(さんもんごさんのきり)」という石川五右衛門のスケールの大きさを描いた作品がありますが、その雰囲気を味わえる階段だからです。京都南禅寺の山門の上で大見得を切った天下の大泥棒「石川五右衛門」。「五右衛門階段」を降りていくと、山州瓦の大屋根が左手に見えてきます。「絶景かな!絶景かな!」という気分にさせてくれる見事な演出です。


 新しい歌舞伎座を建物と役者と名物で、ぜひ一度楽しんでみて下さい。

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南十字星

Author:南十字星
 自然観察と歌舞伎が大好きな夫婦でつくっているブログです。生田緑地と伊豆海洋公園をフィールドにネイチャーフォトを楽しんでます。

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