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スプリング・エフェメラル(春の妖精)

 

 『植物を覚えるには、家の近くにホームフィールドを決め、身近な植物を1年間四季を通して観察すること』『珍しい植物のある場所ばかりをつまみ食いするように訪ねていると、なかなか植物を覚えることはできません』という、神奈川県立生命の星・地球博物館の専門学芸員の方の言葉を忠実に守り、生田緑地をホームグラウンドにして観察してきた甲斐があったと北海道に来てつくづく感じました。何故なら、いつも見ている植物でないものはすぐ目につくのです。

 これから紹介する「エンレイソウ属の花たち」(春の妖精)も、まさにそうした花です。初めて見る花たちに、思わず興奮してしまいました。


「エンレイソウ(延齢草)」
エンレイソウ 
 円山公園で、最初に出会った花がこの黒い花です。「何、これ?」「花?実?枯れてる?」。この花の名前がわかったのは、2日後の野幌森林公園「自然ふれあい交流館」でした。


「オオバナノエンレイソウ」
オオバナノエンレイソウ 
 野幌森林公園には、「オオバナノエンレイソウ」が至る所で咲き誇り群生しています。最初は写真をパチパチ撮っていましたが・・・延々と群落は続きます。さすがは北海道!群落もスケールが違います。広い大地を埋め尽くす植生は広く大きくなかなか変化が現れません。歩いても歩いても「オオバナノエンレイソウ」が続きます。こんなに咲いていると飽きて来る〜、なんて贅沢なことを思い始めていると、


「ミヤマエンレイソウ(ムラサキエンレイソウ型)」
ムラサキエンレイソウ 
 ピンク色の花を発見!これもエンレイソウ属の一種「ミヤマエンレイソウ」です。この「ミヤマエンレイソウ」の白バージョンと「エンレイソウ」「オオバナノエンレイソウ」の3種類がエンレイソウ属の基本3種になります。


 エンレイソウは、北海道の春の野山を代表する花で、ユリ科のエンレイソウ属の植物です。日本では、北海道と東北地方の一部にのみ見られる北方系の植物です。「オオバナノエンレイソウ」は、北海道大学の校章のモチーフにも使われています。
 日本で見られる「エンレイソウ属植物」は9種で、そのすべてが北海道に分布しています。エンレイソウは、葉も花弁も萼も3枚で、雄しべは6本・・・というように3を基数とした植物であることが大きな特徴で、学名に3のユリを意味するラテン語「Trillium(トリリアム)」という名が付けられています。

 エンレイソウは、発芽から開花まで10〜15年ぐらいかかり、1年間にわずかずつしか成長しません。開花出来るようになってからは10年ぐらい繰り返し花を咲かせ続けます。樹木ではなく、草花なのに寿命の長い植物ですね。
 雪解けの大地に一面の花を咲かせるスプリング・エフェメラル(春の妖精)と呼ばれています。


 エンレイソウを含む北海道固有の植物については帰って来てから知ったことが多く、再確認したいことがたくさん出て来ました。生田緑地と違いすぐ確認に出かけられないので、来年以降再び春の北海道に出向かなくてはなりません。こうやってどんどん再調査の場所が増える一方で一向に減ってくれないのは予習しとかないのが原因ですね(苦笑)








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Author:南十字星
 自然観察と歌舞伎が大好きな夫婦でつくっているブログです。生田緑地と伊豆海洋公園をフィールドにネイチャーフォトを楽しんでます。

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